HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】アニメ化もされた!!ツイッターでバズる漫画!!貴族出の少女士官と殺戮兵器に人体改造された男が、”戦災”という病からこの国を救っていく--!!!『Pumpkin Scissors』

本作は戦争終結後の戦災復興がメインのテーマで、「戦争が終わったからといって人々の苦しみ悲しみが即座に無くなる訳ではない」という戦争後の国の混乱について取り上げている作品です。

主人公のランデル・オーランドは脳改造されているため、ランタンに蒼い炎を燈すと、苦痛や恐怖を感じ、それらを凌駕する殺人思考に突き動かされ、生身で戦車を破壊する殺戮兵器と化します。ランデル・オーランドの戦争で多くの人間を殺してきたその罪悪感に苦しんでいる姿が印象的です。

ヒロインのアリス・L ・マルヴィンは一般の貴族とは一線を画する拝命十三貴族のマルヴィン家の次期当主です。「貴族は何事にも公平な孤高の正義であるべし」という価値観を持ち、貴族として公平であるために自身の一切を犠牲にしてまでも正しくあろうと固辞する姿に周囲は危なさを感じています。

“不公平な世界が許せない”という信念をもとに「パンプキン・シザーズ」が活躍していく胸を熱くする漫画です!! 

【書評】ビジネススキルはスポーツと同じ、日々練習することで鍛えることができる『たった一人で勝つ方法 稼げるフリーランスの仕事術~人間関係編~』

本書は前作『たった一人で勝つ方法 稼げるフリーランスの仕事術~仕事編・メンタル編~』の続編であり、人間関係に特化したものである。

著者は営業マン、営業コンサルタントとして約20年以上の経験があるそうだが、そのうち7年もの間は、ダメ営業マンだったという。しかし、8年目にして突然トップセールスマンになったそうだ。なぜ突然トップになれたのか。その秘訣についてまとめられている。

会社員と違いフリーランスになるには、自分で仕事をとってくる営業が重要である。相手の困っていること、また面倒だと思っているような悩みを理解し、解決する方法を提示できるかが、鍵なのだ。そのため常日頃からどのような人が、どのような悩みを持っているのかを知ることが大切だ。

さらに、仕事をする上で第一印象を良くすることも大切だ。初対面の人を短時間で見抜く人事担当者も「見た目」で採用を決めているという企業は非常に多い。評者も仕事で定期的に面接官を行っているが、その際も同じく「見た目」で判断している。

それはもちろん、顔の作りやスタイルがいいかということではなく「見た目」でその人が誠実な人なのか、または、いい加減な人なのか、仕事ができる人かなど、その人の「見た目」や雰囲気にすべてが表れているということだ。それほど印象は大事なのだ。

しかし、中には面接で不採用になったことが納得できず「あんな短い時間で何がわかるのか」「不採用の理由を教えろ」とクレーム電話をしてくる人が度々いるが、ある意味そういうことをしそうな人ということが、事前にわかったから不採用にしたのだ。それは、判断が間違っていなかったという証明にもなった。

また、ビジネスにおいては「雑談力」も不可欠なスキルだという。特に会社の名前や後ろ楯のないフリーランスは、初めて仕事をする相手から警戒心を持たれやすいため、雑談が緊張感を緩和させることになる。

さらに、相手が興味を持っていることや相手にメリットがある情報を提供し、いい距離感でコミュニケーションがとれれば「雑談から仕事が生まれる」こともあると著者はいう。

著者自身は理系出身で、意外にもコミュニケーション能力が低いそうだ。人前に出て話したり、懇親会などで知らない人と雑談するのも緊張するという。仕事のできる人や営業、コンサルタントの仕事を選ぶ人は、ある意味コミュニケーション能力に長けている人がほとんどだと思っていたが、苦手意識を持っているとは非常に驚いた。

本書では著者の経験から成功例や失敗談、うまくいく人、いかない人の具体例が書かれているため、とてもわかりやすい。また、ビジネススキルはスポーツなどと同じように、日々練習することで鍛えることができるという。そのため本書を読むことで、誰でも今からスキルアップすることが可能なのだ。

【書評】悩みっぱなしの方へ 『あなた何様?』

私たちはなぜ悩んでいるのか。人間だからでしょうか。という哲学的な問いは置いといて本書は“世界一ふざけた心理学”がサブタイトルであり大変読みやすくなっています。

本書は悩みを“免罪符”と捉えています。悩んでいる状態のおかげで何かをしなくて良いから得をしていると。悩んで自分を責めていると“ダメな自分”が出来上がります。ダメな自分を作り上げるのはカムフラージュであり、それを建前に「やらずに放置している何か」があります。様々な言い訳を作って自分の奥底に抑圧したその「やらずに放置している何か」は自分の人生を変えてしまう位の重要かつ強力なものになります。

悩んで沢山の不安を鋳造している人に質問です。昨年の今日、悩んでいたことは何でしょうか。この質問に答えられる人はいますか?

ダメな自分をねつ造するのはもうやめましょう!本書は悩むのが得意な人におすすめです!

あなた何様?

あなた何様?

【書評】やりがいと楽しさに唾を吐き、夢と希望は便所に流す『お前なんかもう死んでいる』

「ちょっとずつ給料が上がっていく計算して、ちょっとずつ階段を昇るような人生を歩いているヤツなんかいい気味だって思いますよね。」これは本書の“はじめに”の一文である。

猿岩石人気が終わり仕事は消え、7~8年月収は一桁、給料は0。家に引きこもりノイローゼになり川俣軍司寸前になる。ホームレスの下見も行って炊き出しの見学もした。自殺も願った。本書はそんな当時のことが鮮明にリアルに生々しく書いてある。

著者はよくテレビで他の芸人のことを「あなたはスタッフから嫌われています。」という言葉を使う。これを掘り下げると実は猿岩石時代に天狗になりスタッフから嫌われて仕事が無くなったという実体験に行き着く。実力もない若手芸人が周りから持ち上げられ天狗になり降ろされる。そこから8年間の地獄が始まる。

本書はとにかくリアルで、著者はとにかくシビア。“やりがい”、“楽しさ”などの言葉に唾を吐く。実力なんか信じておらず、努力も全否定する。すべては“運”であり流れに乗れたから今があるだけだと確信している。夢も希望も便所で流してきた。その裏には8年間の地獄の痛みがあり、その痛みが自分が間違った方向に行くと警報を鳴らす。

著者は自分が無力であること知っている。そして芸能界のルールも熟知している。無力な自分がどうやってこの世界を生きていくか。漫才の練習をするのも良いが、嫌いでも力のあるプロデューサーと人工的な笑顔で飲むこともまた一つの戦法である。

具体的かつ実践的な法則の数々を本書で。

【書評】今週読まれた書評【2019/7/14-21】

 1位

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稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)

稼ぐまちが地方を変える 誰も言わなかった10の鉄則 (NHK出版新書)

 

 

2位

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9位 

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10位

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【書評】会社潰したくないなー、誰か潰さない方法を教えてくれよ! 『あの会社はこうして潰れた』

本書は事例をもとに、企業が潰れる要因とその予兆についての傾向やポイントについて言及している。単に利益が確保できなくなるという観点だけでなく、いかにして信用が無くなっていくのかという流れも記載されているので読み取ってもらいたい。

企業が潰れる要因は大きく分けて3つある。まずは社員の不正、財テクの失敗、大口取引先への依存、説明責任の不足などいわゆる会社内部の要因。次に円安、消費増税、消費者ニーズの変化、競合激化など情報に敏感になっていれば対応できるかもしれない要因。そしてリーマン・ショック東日本大震災姉歯ショック、BSE問題など予期することが難しいイベントリスクの要因がある。本書にも出てくるが、イベントリスクの対応はそれまでの予測が通じなくなることもあって難しい。それ以外の問題については変化を恐れず柔軟に対応していくことが企業経営の肝となるだろう。

東日本大震災などイベントリスクが起きることで不景気になったという報道が多くなり、どの企業も業績が悪化したと思っていたが、逆にそういった事象を利用して急成長した会社もある。また、アベノミクスによる円安について、輸入企業は打撃を受けている。あらゆる事象は表裏一体であり、普段から情報を双方向的に仕入れて考える必要性を感じた。

帝国データバンクは1900年創業の民間信用調査会社。その中で本書に関わる帝国データバンク情報部は中小企業の倒産が相次いだ1964年に大蔵省銀行局からの倒産情報提供に応じる形で創設されている。帝国データバンクのホームページを見ると、最近の倒産情報も載っているため興味があれば見てもらいたい。

本書に書いてあることを全部頭に入れていても倒産が避けられないケースは多々あるだろう。企業の倒産には複雑な要素が絡み合っているからだ。しかし、それでも本書を読むことで会社内部をチェックする重要性や、市場の変化を感じ取る情報収集の大事さは実感できると思う。私も変化を恐れずに対応していきたい。

【書評】理不尽、不平等というサラリーマンのルールの中で 『課長島耕作』

あなたは“サラリーマン金太郎”と“島耕作”どちらが好きだろうか。私は“島耕作”派である。
なぜ“島耕作”が好きなのかと考えると、その圧倒的リアル感ではないだろうか。

作者の弘兼憲史さんは3年間松下電器産業(現:パナソニック)で働き退職して漫画家になったという背景があり、そのためかサラリーマンの憂いがリアルなのだ。まるで人生の縮図でもあるかのように思える。

人間働いていると理不尽に合う。自分ではコントロールできないことに巻き込まれる。理不尽、不平等、不公平、、、世の中とは思い通りにいかないことで溢れている。その時あなたは一体どういった行動をとるのか。会社を辞める人もいれば残る人もいるだろう。それはどちらでも構わない。

島耕作”という漫画は、理不尽はどこにいってもあるものであり逃げるよりも上手く対応してみてはどうかという提案である。サッカーにはルールがあり「なんで手を使ってはいけないんだ!手を使ってボールをゴールにいれたら良いじゃないか!こんなのおかしい!」というのであれば、そもそもサッカーを辞めればいい。

人間が作る世の中のルールとは理不尽、不公平、不平等ということである。今、社会人になって戸惑っている人間にこの漫画を贈りたい。気付いてほしい。私たちは理不尽、不平等というルールの上でプレイしているのだ。「誰よりも結果を出しているのに評価されないなんて間違っている!」「こんな世の中おかしい!」そう、世の中はおかしいのだ。ルールに文句を言い続けるか、そのルールに則ってプレイするのかは選べばいい。

自己啓発本を読んで夢を見ることよりも、理不尽な現実で戦うあなたにこのマンガをおすすめする。 

【書評】会社潰したくないなー、誰か潰さない方法を教えてくれよ! 『あの会社はこうして潰れた』

本書は事例をもとに、企業が潰れる要因とその予兆についての傾向やポイントについて言及している。単に利益が確保できなくなるという観点だけでなく、いかにして信用が無くなっていくのかという流れも記載されているので読み取ってもらいたい。

企業が潰れる要因は大きく分けて3つある。まずは社員の不正、財テクの失敗、大口取引先への依存、説明責任の不足などいわゆる会社内部の要因。次に円安、消費増税、消費者ニーズの変化、競合激化など情報に敏感になっていれば対応できるかもしれない要因。そしてリーマン・ショック東日本大震災姉歯ショック、BSE問題など予期することが難しいイベントリスクの要因がある。本書にも出てくるが、イベントリスクの対応はそれまでの予測が通じなくなることもあって難しい。それ以外の問題については変化を恐れず柔軟に対応していくことが企業経営の肝となるだろう。

東日本大震災などイベントリスクが起きることで不景気になったという報道が多くなり、どの企業も業績が悪化したと思っていたが、逆にそういった事象を利用して急成長した会社もある。また、アベノミクスによる円安について、輸入企業は打撃を受けている。あらゆる事象は表裏一体であり、普段から情報を双方向的に仕入れて考える必要性を感じた。

帝国データバンクは1900年創業の民間信用調査会社。その中で本書に関わる帝国データバンク情報部は中小企業の倒産が相次いだ1964年に大蔵省銀行局からの倒産情報提供に応じる形で創設されている。帝国データバンクのホームページを見ると、最近の倒産情報も載っているため興味があれば見てもらいたい。

本書に書いてあることを全部頭に入れていても倒産が避けられないケースは多々あるだろう。企業の倒産には複雑な要素が絡み合っているからだ。しかし、それでも本書を読むことで会社内部をチェックする重要性や、市場の変化を感じ取る情報収集の大事さは実感できると思う。私も変化を恐れずに対応していきたい。

【書評】競争から降りなければ何も始めることができない。『嫌われる勇気』

様々な成功法則の本を読んできた。読んだことがある人なら共通項があることに気づくと思うがその根底は「利他」ではないだろうか。どれだけ相手のニーズをつかみそれを満たせるのか。どれだけ相手を喜ばせるか。どれだけgive(与える)できるか。

問題はなぜそのような行動ができないのか?ということである。本を読んでもそういう人になれないことは多くの書物を読んでも少しもまともになれない私が保証する。

この問題を少し解決するのに役立つのが本書である。私たちは少なからず向上心を持っている反面、普通でいることを極端に拒み、誰かと比較して少しでも優位にいたいという願望が少なからずある。

だが、人に認められたい、比較して優位に立ちたいという競争の中にいると利他すべき他人は競争相手となり敵になってしまう。敵と思っている相手のために行動できる人間はいない。敵にできるのは攻撃のみである。

ならどうするか。それは競争から降りて他人を仲間だと思うことである。自分を特別な人間ではなく普通の人間であり、全体の一部と認識することである。他人を仲間と思えるなら手助けもできる。特別を目指さないのであれば自分のことではなく他人の成功のために自分の力を存分に使うことができる。

他人を成功させることが仕事にも関わらず、特別になりたいがために自分の成功を優先させてしまう。

他者に貢献し続けるとは競争から降りなければ始まらない。他者を敵とみなしていれば貢献し続けることはできない。だが、それは自己犠牲を強いることではない。「犠牲なき献身こそ奉仕である。」ナイチンゲールの言葉を読者に贈る。

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

【書評】長年自分を磨き続けてきた人の輝きや、挑戦し続ける人生のカッコよさを体現する人に出会えることは、幸運なこと『苦しかったときの話をしようか~ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」~』

本書は、就活を迎える著者の長女に向けて、社会人としてのキャリアをどう成功させていくのか、また人生を輝かせて自分らしく生きるための本質的な原則について書かれたものである。

著者はP&Gに入社後「パンテーン」や「ヴィダルサスーン」のブランドマネージャーとして活躍し、その後USJでは、数年で劇的に経営再建した。そして自由を手にいれるために、マーケティング精鋭集団「株式会社 刀」を起業した。

このような華々しい活躍の裏にも、多くの苦悩があり、劣等感に襲われ、自己評価が極限に低くなった時期も何度もあったという。その当時の話が赤裸々に綴られている。

同期の中で最速でブランドマネージャーとして昇進したものの、いきなり最初の仕事で地獄を見たり、日本人としては稀なアメリカのP&G世界本社へと赴任した際には、誰もが希望するポストを得たために「いじめ」にもあったそうだ。

しかし、自分の環境を変えて自分を追い込むことで、飛躍的に成長することができ、結果として自分の知らない面白い世界がみれるのだ。そして、そのように長年自分を磨き続けてきた人の輝きや、挑戦し続ける人生のカッコよさを体現する人に出会えることは、幸運だと著者は言う。

また挑戦しなければ、成長しなく、結果としてどんどん弱くなり、誰かの奴隷になることが避けられない人生になってしまう。そうならないための方法として、著者の経験から本書では以下について詳しく説明している。

・やりたいことがわからない理由
・強みをみつけるエクササイズ
・自分の弱さと向き合うには
・人が不安になるその正体
・自分をブランド化する方法など

元々本書は、著者が自分の子供がキャリアの判断に困ったときのための虎の巻として、一年以上かけて書きためたものであったため、世に出すことを躊躇したそうだ。しかし、担当編集者が原稿を読み涙した。この内容は、キャリアや人生について悩むすべての人のために役立つものであり、本書をきっかけに未来が明るくなることを願って出版された。