本作は戦争終結後の戦災復興がメインのテーマで、「戦争が終わったからといって人々の苦しみ悲しみが即座に無くなる訳ではない」という戦争後の国の混乱について取り上げている作品です。
主人公のランデル・オーランドは脳改造されているため、ランタンに蒼い炎を燈すと、苦痛や恐怖を感じ、それらを凌駕する殺人思考に突き動かされ、生身で戦車を破壊する殺戮兵器と化します。ランデル・オーランドの戦争で多くの人間を殺してきたその罪悪感に苦しんでいる姿が印象的です。
ヒロインのアリス・L ・マルヴィンは一般の貴族とは一線を画する拝命十三貴族のマルヴィン家の次期当主です。「貴族は何事にも公平な孤高の正義であるべし」という価値観を持ち、貴族として公平であるために自身の一切を犠牲にしてまでも正しくあろうと固辞する姿に周囲は危なさを感じています。
“不公平な世界が許せない”という信念をもとに「パンプキン・シザーズ」が活躍していく胸を熱くする漫画です!!
Pumpkin Scissors(1) (月刊少年マガジンコミックス)
- 作者: 岩永亮太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/11/05
- メディア: Kindle版
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