HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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集中力は最短・最速で身につくスキル?『自分を操る超集中力』著者 メンタリスト DAIGO(かんき出版)

集中力は持って生まれた才能ではなく、
トレーニングによってさらに強化できる。
一日24時間という全ての人に平等な時間の中、
集中力を自在に操ることによって、
短時間で質の高い成果を出せるようになる。

本書は疲れたままでも集中できる仕組みや、
集中力のメカニズムを理解し、そこから編み出した適切なアプローチ方法が紹介されている。
そして集中力をコントロールする術を身につけ、
人生の密度を何倍にも高めることが目的である。

まず集中力を自在に操るには、3つのルールが存在している。
1、集中力の高い人は、鍛え方を知っている
2、集中力の高い人は、実は長時間集中していない
3、集中力の高い人は、「疲れ」を脳でコントロールしている

これらの科学的に正しい方法論に沿って鍛えていけば、
誰でも簡単に最高の集中力を発揮できる。

そして他にも、
・高い集中力を生み出す7つのエンジン
・疲れをリセットする3つの回復法
・集中力を自動でつくり出す5つの時間術

などのすぐに実践できる簡単なメソッドを紹介している。
これらを学ぶことによって、
集中力を自在に操ることができるだろう。

本書は集中力が続かず時間がないと嘆いている人、もっと人生の質を高め生産性を上げたい人にオススメの一冊である。一度読めば質の高い集中力を手に入れることができる。

女子三人組の裸の付き合いを覗き見!『のの湯』著者 久住昌之、釣巻和 (秋田出版)

この作品の主人公の野乃は人力車の車夫をしている。なぜ、車夫の仕事をしているか?。その理由はただ1つ。仕事の後の銭湯が最高だから!。

物語は野乃が引越しをするとこから始まる。下宿スタイルの賃貸。家賃は4万円。風呂なしトイレ共同。ただし、銭湯入り放題。なんと、都内共通入浴券が月に30枚もらえる物件なのだ。そしてそこで出会った2人の同世代の女の子との3人での銭湯生活が始まる。

この作品の作者の1人は『孤独なグルメ』の作者でもある久住昌之さんだ。久住さんの漫画はいつも孤独のグルメブーム、ズボラ飯ブームなど数々のブームを作り出してきた。次は『のの湯』で銭湯ブームを作り出すのだろうか?。これについては非常に楽しみなところである。

さて、この作品の見所としてはまず浅草を中心とした下町の銭湯巡りが楽しめることだ。銭湯ごとに色々な特徴や歴史もあり見ていてとにかく面白い。勉強になる。すぐに行って見たくなる。そして、何よりもの見所はやっぱり可愛らしい女の子達の裸の付き合いが見放題ということだろう。野乃は脱衣所に入るやいなや、服を脱ぎ捨て風呂場へ一直線、一方アリッサは外国人で文化に慣れず、恥じらっているなど3人それぞれ銭湯での振る舞いにも個性もあり皆魅力的である。

私は関東に越して来たばかりでまだ浅草にも行ったことがないが、のの湯片手に是非浅草銭湯巡りをしたいと思っている。銭湯好き、浅草好き、そしてお風呂を覗き見して見たい方々にはオススメの漫画である。

『のの湯』

著者 久住昌之釣巻和 (秋田出版)

 

メディアで話題にならない話題作 『トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業』著者 梶山三郎(講談社)

本書はトヨトミ自動車(名前から誰もがあの企業を思い浮かべるだろう)の創業者一族というタブーに切り込んだ作品のため、トヨトミ自動車からの莫大な広告料に配慮しメディアでは話題にならなかった隠れた話題作である。

愛知の田舎企業から日本有数の自動車企業となったトヨトミ自動車。同社の社長に、豊臣家出身でない武田が就任した頃から話は始まる。元はマニラに左遷された問題社員だった武田は、トヨトミ自動車社長として、中国、アメリカへの進出を成功させ、8兆円の売上高を12兆円まで押し上げた。しかし、武田はトヨトミ自動車をグローバル企業に転身させるべくトヨトミ家を飾り物にしようと画策するうちに失脚する。
武田の3代後に大政奉還と言われて、トヨトミ自動車社長となった豊臣統一が、トップとしての力量を示せないなか、トヨトミ自動車は、リコール問題や新たな電気自動車の問題に飲み込まれて行く。
虚実をないまぜにしながら、宗教団体とも言えるようなトヨトミの城下町、日本の自動車産業の問題点、豪放磊落な経営者武田剛平、武田にコンプレックスを持つトヨトミ家のプリンス統一を描く本作のテーマは、トヨトミ自動車の日本における影響力の大きさから、日本国民の関心をつかまえて離さない。

 

『トヨトミの野望 小説・巨大自動車企業』

著者 梶山三郎(講談社

https://goo.gl/BuoQi5

幸せになる方法はありますよ 『幸せのメカニズム 実践・幸福学入門』 著者 前野 隆司

幸せになりたいですか?

ならば、結婚しましょう!
この本には結婚すると幸せになるという科学的エビデンスが記載されてます。

えっ、自由な時間がなくなるから結婚したくないだって?
いやいや、自由な時間がない方が実は幸せを感じることができるんです。本当です。この本にエビデンスと共に記載されています。

なので、結婚しましょう!

「お金がないから結婚して家庭を持っても、、、。」と思っている?
実は、年収と幸せの関連はある一定の金額まではあった方が幸せなのですが、それ以上あっても幸せ具合は変わらないのです。お金は幸せとは直接関係ないんです。

なので、結婚しましょう!

「いやいや、私なんて結婚しても幸せになれない、、、」とかこじらせてるって?
この本には具体的に幸せになるためのマインドも記載されています。
1、「チャレンジする」マインド
2、「感謝する」マインド
3、「楽観視する」マインド
4、「自分らしくいる」マインド
(本書では別の言葉で記載されています)
このようなマインドを持てるように生活すればいいんです!

なので、結婚しましょう!

基本的に、
目標に向かって頑張っていて、他者への気遣いを忘れず、明るく、やりたいことやっている人はモテますよ!
だって、幸せなんですもの!

もっと幸せになるために、結婚しましょう!


↑このようにこの本を読むとポジティブになり明るくなれるので、この本オススメです。

 

幸せのメカニズム 実践・幸福学入門 (講談社現代新書)

幸せのメカニズム 実践・幸福学入門 (講談社現代新書)

 

 

特別な才能はいらない?『藤原和博の必ず食える1%の人になる方法』 著者 藤原和博(東洋経済新報社)

本書によるとこれからのビジネスマンは、ほんの一握りのグローバルエリートと、それ以外の大多数の人々に、はっきりと二極化するという。そして収入の格差は広がっていく。そこで本書ではスーパーエリートでない一般ビジネスマンが、この時代を生き残っていくための極意が紹介されている。

本書によると、7つの条件をすべてクリアすれば、「100人に1人」のレアな人材になり、誰でも稼いでいけるという。

まず全ての人に共通する最初の3つの条件がある。
1つ目は、「パチンコはやめよう」
2つ目は、「携帯ゲームをやめろ」
3つ目は、「本を一冊以上読もう」
これらをクリアすると、「12.5人に1人」の人材になれる。

残りの4つの条件については、自分の生き方によって異なる。それは本書を読んで確かめてほしい。

その自分の生き方には4種類あり、以下の4つだ。

・公務員タイプ
・社長タイプ
・研究者タイプ
・自営業タイプ

あなたはどんな生き方を選ぶだろうか?どの生き方においても、残りの4つの条件をクリアするには、地道にコツコツ時間をかけて継続していくしかない。近道や裏技は存在しない。しかし継続すれば、必ずレアな人材になれる。

本書は、これからの生き方に悩みや不安を感じている人に、オススメしたい一冊だ。この時代を生き抜いて行くための地図と羅針盤を示してくれるだろう。

『魚屋の基本 角上魚類はなぜ「魚離れ」の時代に成功することができたのか?』著者 石坂智惠美(ダイヤモンド社)

皆さんは「角上魚類」という店を知っているだろうか。新潟の寺泊から始まり、今では全国に直営店を22店舗を展開する鮮魚専門店だ。「魚離れ」が叫ばれて久しい昨今だが、この店は設立40周年を迎える2016年まで、右肩上がりの成長を続けている。

本書はこの店の経営者である柳下浩三のこれまでの経営判断が、エピソードと共に記されている。たかが魚屋と侮ってはいけない。本書にはビジネスに携わる人間として学ぶべきことが多分に盛り込まれている。

特に学ぶべきは、角上魚類が1984年に出店した県外1号店の群馬県 高崎店をオープンさせた時のエピソードである。
「海なし県に日本海の新鮮な魚を持ち込めば間違いなくヒットする」、柳下のこの思惑は見事に外れた。なぜならば海なし県がゆえに、鮮魚を調理する、食卓に囲むという文化が根付いていなかったのだ。

内陸のため輸送費がかかる分赤字に転じるこの危機を、対面販売で毎日多種多様な魚のさばき方や調理のコツをお客にレクチャーすることで柳下は打破した。そう、「地域住民の魚に対する認識・知識が薄いこと」を売上不振の問題と定義し、如何に日本海で獲れる魚の美味しさを受け入れて貰えるかという課題を、対面販売によって解決したのだ。このエピソードはまさしく市場の創出だ。

本書には他にも柳下の、ひいては角上魚類の“判断”の連続が記されている。
働くとは判断の連続だ。自身の仕事に迷いを感じているなら、本書を手にとってみてはいかがだろうか。

 

魚屋の基本―――角上魚類はなぜ「魚離れ」の時代に成功することができたのか?

魚屋の基本―――角上魚類はなぜ「魚離れ」の時代に成功することができたのか?

 

 

色んな人のお風呂を覗き見!?『おふろどうぞ』作者 渡部ペコ(太田出版)

お風呂を覗けると聞いてイヤラシイ考えを持った方々!残念、この作品ではそう一筋縄では行きません。人は色々な思いを背負い、お風呂で物思いに耽るものです。嫌なことがあってシャワーを浴びながら涙したことがある方もいるのではないでしょうか?ドラマの世界だけ?さて、この作品は全7エピソードのお風呂が描かれています。 

例えば、性転換前お父さんとして最後の息子とのお風呂。33年前に付き合っていた彼氏との不倫としてのお風呂 。セックスレスな若者のお風呂。仕事でミスをした後の銭湯でのお風呂(サボり)など。

 人生では色々なことが起こり、人は悩みます。でも、お風呂では着ているものだけでなく、これまで背負って来たもの、人生での後悔なども一緒に脱ぎ捨ててしまって、ゆっくりしても良いのではないでしょうか。そして、洗い流せる汚れはしっかりと洗い流し、洗い流せない汚れは残り、背負うべきもの、着るものを再び身につけ人は生きていくしかないのです。人は明日を前向きに生きるためにお風呂に入ります。

 いやー、日本に住んでいてよかった。お風呂最高!風呂上がりのビールも最高!暗い話に見えて読後感は非常に爽やかな作品です。全1巻なので気楽にどうぞ!

私は頭がよくなりたい 『現代用語の基礎知識 2017』自由国民社

 

私は頭がよくなりたい。
自分の人生で出会った頭のキレる人、率直に凄いと思った人達に一歩でも近付きたいと思っている。

ただ、頭がよいとはどういう状態なのかわからなければ頭をよくできないと思う。
なので様々な本を読んで自分なりに考えた。

頭がよいとは以下の2つの状態を満たすことである。
1、ありとあらゆることを知っている
2、ありとあらゆることを思い付く

一般的に頭がよい人は、「論理的思考力が高く周囲を納得させるのが上手いと 」と言われると思うが、その人はどうやったらこのことを納得させれるかを知っており、こうすればさらによくなると思い付いていると考える。

この2点について強化するには、堀江さんのいう情報のシャワーを浴びることが早道だ。
特に、知っているだけで頭がよくなるのであれば知ればいいだけだ。

そこで今回オススメするのがこの本だ。
タイトルだけからではわかりづらいが、要は辞典だ。この一年を通して話題になった用語が書いてある。必ずあなたが知らない用語が載っていてそれを知るのがなんとも楽しい。知らなくて興味があればググればいいのだ。

例えば私が全く知らなかったの用語をあげると以下だ。

ロブサン・センゲ(人名)」
「ジェイミー・ジョセフ(人名)」
CGM
「メッシーバン」
アルテ・ポーヴェラ

全部知ってるという方は是非会ってお話しを聞きたい。

正直、頭がよくなることにあまり意味はないし、頭がよくなくても成功できるとも思う。
また、頭がよいの捉え方も千差万別だ。
だからこの本を読んだからといって頭がよくなるとは限らないが、新しいことを知ることは楽しいことだ。なので、是非この本を手にとってみてほしい。

美人写真家『ヨシダ、裸でアフリカをゆく』

「相手と同じ格好をすれば、ぜったい仲良くなれる」美人写真家ヨシダナギは裸族の前で裸になった。

本書は裸の美人写真家ヨシダナギが2009年から書き始めたブログをまとめたものである。
まずは、百聞は一見に如かず。「ヨシダナギオフィシャルHP」を見てほしい。

nagi-yoshida.com


おしゃれな裸族の笑顔あふれる写真は誰も見たことがないだろう。どうすればこんな写真を撮ることができるのだろうか。その過程がこの本には記されている。

幼いころヨシダナギは、テレビで見た自由なアフリカ人にあこがれを抱いていた。大きくなったら肌の色も黒くしてアフリカ人になろうと決めていた。しかし、10歳の時に現実を知る。なんと、ヨシダナギは日本人だから、アフリカ人にはなれなかった。人生初めての挫折。毎日の生活には物足りなさを感じたからなのか、日本を離れ発展途上国の旅を続ける。そして、23の時憧れの地アフリカへ。

しかし、現実の裸族はカメラを向けても笑わず「はよ写真とらんかい」とばかりに怖い顔、そしてチップを要求し帰っていく。ヨシダナギは思った。「相手と同じ格好をすれば、ぜったい仲良くなれる」。通訳の人に訳してもらい、民族衣装を着せてもらい。通訳、そして裸族達の反対を無理やり押し切り裸になった。その時、裸族達は歓迎の舞を始めた。その後は家族として受け入れてもらい、さらに誰も見たことがないような写真を撮ることができた。否、皆自ら化粧をし、ポーズを決め、写真を求めてきた。裸になることで、仲良くなることができた。

本書では色々な国の裸族と家族のような関係を次々築くヨシダナギならでは情報や体験が書かれており非常に面白い。例えば、裸族の前で裸になった時あるある。「すぐに乳首引っ張ってきがち」。他の人種の裸は誰も見たことがないので、知的興味で人が群がり、順番に乳首を興味深そうに引っ張ってくる。他にも「視力良すぎて、かなり離れてもトイレ覗かれがち。」ま、とにかく想像もできない裸族あるあるがたくさん出てくる。

とにかく、ヨシダナギから学べることは、敵対心を持った相手との距離を縮めるには相手に合わせるということである。それを実践しただけで、言葉も文化も違う人たちと家族のような仲を築きあげてきた。ヨシダナギの写真がすごいと思った人。裸族に興味がある人。ヨシダナギの生き方に興味が沸いた人。裸でアフリカに行きたい人そんな人におすすめの本である。

 

ヨシダ,裸でアフリカをゆく

ヨシダ,裸でアフリカをゆく

 

 

何回見ても飽きないジブリ作品。その秘密とは!?『コンテンツの秘密 ぼくがジブリで考えたこと』著者 川上量生(NHK出版新書)

となりのトトロ」はこれまで(2017年1月現在)、15回の再放送が行われているが、いまだに根強く人気がある。15回目でも14.2%の視聴率があった。一体ジブリにはどんな秘密があるのだろうか。ドワンゴの会長の川上氏が、ジブリのプロデューサーである鈴木氏の付き人をしていた時代に考えたことを書いたのがこの一冊である。

 「情報量が多いアニメは何回見ても飽きない。」鈴木氏はジブリの視聴率の秘密に対してこう語った。ここで言う、情報量とは絵の細かさである。ジブリの絵は圧倒的な絵の細かさを誇っているため飽きが来ないという。しかしもしそうなら、実写のほうが飽きないのではないか。ここからが、宮崎駿のすごいところである。宮崎駿の絵は、「主観的情報量」が多くなっている。「宮さんはね、好きなものを大きく描くんだよ。宮さんは飛行機が好きだから、宮さんの描く飛行機は現実にある飛行機よりも大きくなる」と鈴木氏はいう。 実際人間は好きなものを見ると脳はそれを大きなものと感じ、意識していないものは小さくなる。これが「主観的情報」である。宮崎駿は実写では表せない、主観での絵、脳が補正した後の絵を書いているのだ。“「主観的情報量」の多い絵は脳を心地よくする”、それがジブリ作品が飽きない理由の1つである。簡単に言えば、大きなふわふわで、柔らかそうなトトロを見ると脳は気持ちよくなるということだ。

 また、宮崎駿は1本の映画を連載作品のように作り上げる。ストーリーが完成していない段階で、絵コンテを書き、映画を作り始める。映画を作っているスタッフ誰もが結末を知らない。否、宮崎駿自身も結末はわからない。ゆっくりとした流れで始まるジブリ作品だが、後半ではすごいスピード度で話が展開し(まとめるため)、ストーリーがよくわからないこともある。しかし、ジブリは飽きが来ない。ストーリーを楽しむために見る映画では、 ストーリーが分かってしまった後はつまらなくなってしまう。ジブリ作品は、世界観に重点を置くことで、結果的に飽きが来なくなっていたのだ。宮崎駿さえ理解していない世界観を理解することは視聴者にはできず、理解できないものには飽きが来ないという仕組みだ。

 これまで、ジブリ作品はストーリーがよくないのになぜ面白いのかが不思議であった。この本を読むことによって、論理的にジブリの秘密について解釈することができた。ジブリが好きな人、人気なコンテンツの仕組みに興味がある人に非常におすすめの一冊である。