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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】驚愕!スーツはモテない!?オールドエリートだらけの日本企業『NEW ELITE』

本書では、自分を変えたい人、仕事を楽しみたい人、社会を変えたい人に向けて、これからの時代をリードする「ニューエリート」の価値観、仕事、生き方について書かれている。

日本では当たり前の朝夕の通勤時の光景。老若男女問わずスーツ姿で同じ時間帯に満員電車へと駆け込む。しかし外国人からみると、それは奇妙な光景にうつり、満員電車を面白がり、体験しにくる人々も実際にいる。

近年のウォームビズクールビズの政策や業界により、サラリーマンのスーツ着用の義務感は薄らいできたものの、まだまだ日本では多くのスーツ姿をみかける。

ポーランド出身、ドイツ、オランダ、アメリカで暮らした経験のある著者も来日後、モルガン・スタンレーで勤務していた時代、高級スーツを身にまとう自分に酔い、平日の日中にTシャツ姿でいる人を見かけると、優越感を感じ、偏見の目で見ていたと言う。しかしそのような著者の考えを一変させたのが、後に勤務することとなる「Google」だ。

当時から「Googleにはスーツで行くな」というのは有名な噂だったそうだか、そこで衝撃を受けたことは、言うまでもない。部門のトップの人でも、無造作な髪型、伸ばした髭にTシャツ姿のまさに偏見の目で見ていた人と同じ格好だったと言う。Googleドレスコードは「Wear something」何か着ていればいい。仕事で新しい価値を生み出すことが重要であり、そこに服装は関係ないのだ。

さて、日本企業はどうだろう。服装はもちろんのことだが、仕事の仕方についても日本の常識は、世界の常識から外れていることが多い。その最たるものが「オールドエリート」の存在だ。

オールドエリートとは、一流大学を卒業し、学歴エリートとして、また一流企業に入ることで、エリート社員というステータスを手に入れる。しかし、彼等は現状に満足し、成長がない。既存のルールに固執し、新しいものや変化を嫌う。

そして、著者は言う「今の日本は江戸時代と変わりがない。お上が決め、潘が動く」日本では、当たり前のようなことでも外国人の目には、異様な光景にうつる。世界の最先端を進んでいると思うのは、日本人だけであり、日本の多くは、世界と比べると遅れているところが多くあるのが現状のようだ。

そんな日本を変えていくのに必要なのが「ニューエリート」だ。本書では、実際にすでに活躍する日本人についても多く取りあげられている。様々な国で暮らし、2000年に来日した著者だからこそわかる世界と日本の比較、2020年代に向けての働き方、生き方についてのアドバイスは大変興味深い。

ニューエリート グーグル流・新しい価値を生み出し世界を変える人たち

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