HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】視覚の冒険『絵を見る技術』

「絵を見る技術」は、絵画鑑賞の新たな視点を提供する秋田麻早子さんの興味深い一冊です。絵画をただ「美しい」とか「すごい」と言うだけでなく、より深く、より詳しく表現するための言葉を見つけるためのツールとして、この本は非常に有益です。
秋田さんは絵画を「形態」、つまり線や色彩、構造からアプローチする方法を示しています。これにより、読者は絵画の視覚要素を分析し、それがどのように組み合わさって全体的な意味や感情を作り出すのかを理解する能力を身につけます。
本書では、名画のフォーカルポイント(焦点)の見つけ方、視線誘導の工夫、物質としての絵の具の歴史に基づく巨匠たちの色遣い、そして名画における人やモノの絶妙な配置について学ぶことができます。これらは全て、絵画の全体像を理解し、より深い鑑賞体験を提供します。
絵画鑑賞の技術は、実際の生活の中でも応用することができます。例えば、美術館や展示会で絵画を鑑賞する際に、単に「美しい」や「すごい」という感想を超えて、絵画の形態や構造から作品の意味や画家の技術を理解し、その結果を表現することが可能になります。また、自己表現の一環として絵画を描く方々にとっても有用で、これらの概念を適用してより深く理解することができます。
また、この絵画鑑賞の技術は、文学作品や映画を分析するためのクリティカルシンキングと似ています。作品を理解するためには、表面的な美しさを超えて、作品の形態や構造、テーマ、作者の意図などを考慮することが重要です。
シンプルに言えば、絵画を鑑賞するときには、見ているものが何か(形態)、どのように配置されているか(構造)、そしてそれが何を意味するのか(テーマやメッセージ)を考えることが重要です。これらを考慮に入れることで、絵画の全体像を理解し、より深く、より詳細に感想を表現することができます。
本書「絵を見る技術」は、絵画を鑑賞する際の新たな視点を提供してくれます。