成城石井は私のお気に入りのスーパーの一つです。あの小さいスペースに魅力的な品揃えが詰め込まれていて、いつもついふらっと引き寄せられてしまう。
中でも総菜コーナーのアジアン系のフォーやシンガポールラクサ、デザートコーナーのゼリーやチーズケーキなどはお気に入りだ。
あのヒット商品の裏側で仕入れるバイヤー、セントラルキッチンの調理人、品質管理部門、店舗の販売員、取引先や生産者などとそれぞれのストーリーがある。
自分の本業は小売スーパーで働くシステムエンジニアだが、現場は入社時の研修でしか経験しておらず、現場の実態があまりよくわからないが、それぞれの部門がどのような業務をしていて、どのような課題や苦労があるのかをそれぞれ現場の視点から垣間見ることができ、勉強になった。
肉や魚、加工食品などはグローバルに仕入れられていることは認識していたが、
アスパラやカボチャなどの野菜も1年通して安定して品質のよいものを取り揃えるには、日本でも色々な産地から季節毎に、また海外からも空輸して仕入れていたりしているというこだわりには驚いた。
食品に興味がある方もない方もこれを読んだら、紹介されている商品を必ず食べてみたくなるはず。
自分も機会がある度に試して、紹介されている全商品制覇してみたいと思っています。
日本にはおいしいものがたくさんあるが、日本に留まらず、おいしいものを求めて世界各地を巡り、食べ歩いて発見し、何年も掛けて粘り強く交渉して仕入れ、徹底した品質管理で輸送し、それを最高の状態で店舗で提供することの難しさやそこへのこだわりに触れ、ますます成城石井が好きになる一冊でした。
発行日:2020年8月13日
著者:上阪 徹
発行所:株式会社自由国民社