3000人の成功者へのインタビューをもとに、彼らの名言ばかりを集めた本。
評者はこの本を耳読、つまりオーディオになっているもので本を聞くことをおすすめする。なぜなら文字通りこれらの言葉のシャワーを頭上から浴びることで、なんだか自分がバージョンアップした気分になれるからだ。多くの著名人のインタビュー本等を手掛けたライターの著者が、主にビジネスで成功した人から聞いた言葉である。その数3000人ともなると、もうその圧にひれ伏すしかない。
例えばこんな言葉である。
「夢ではなく志を持て」 経営論として言っている。個人の夢には誰もついてこないが、社会に対して自分の事業でこう社会を変えるのだ、というのが志。これには社員も社会もついてくる。
「日常にこそ全てが宿る」
特別なときでも日常が出てしまうもの。
規則正しい生活、寛容である、時間を守るなどの基本的なことを、家族や友人、誰の前でも日常から変えていくことが必要である。
「お金はあとから付いてくる」
お金はあるに越したことはないが、お金があるからといって幸せとは限らない。成功者の多くは、お金のために成功するというのではなく、自分の理想のライフスタイルをイメージし、楽しんでいれば後から付いてくる。
「無いものを数えず、あるものを数える」
すでに持っているものに気づくこと。
「敢えてネガティブを選ぶ」
そのほうが成長できるから。
これらを目で読み、耳で聴くことで、お経のようにすーっと心に入ってくる。
読書しなきゃと身構えなくとも、例え疲れているときでも、ぱっと開いたページにヒントが詰まっている。
そんな本である。
■著者 上阪 徹
■出版社 飛鳥新社
■発行日 2013年6月1日