著者の本田晃一氏は、1996年、自転車でオーストラリアを横断した人物。
現地で多くの人がインターネットに触れていたことをヒントに、帰国後、父のゴルフ会員権売買業にホームページを導入することで10億を超える年商に成長させた事業家。
また、経済的、時間的自由を手にした多くの顧客と接していたことで成功哲学に触れ「自由なライフスタイル」を提唱する作家として活躍するようになった。
本書では、新しいことにチャレンジしようと意気込んだときに「自分は既に〇〇歳。新しいことを始めるには遅い」、「既に中堅世代に入ったのだからこのまま進んだ方が安泰」「うまくいっているのだから、それを捨てる必要はない」等。
自分でブレーキをかけてしまうメカニズムに付いて多くのページを割いている。
「人間は新しいことに挑戦したい」と思ってもブレーキが掛かるのは人間の生存本能が起因しているという。今いる環境が危険で脱出する必要がなければ、行動を大きく変えてカロリーを消費すること自体が無駄。なぜなら、「現状、そこそこ安定した暮らしができているのだから」。
確かに、理にかなった理由である。
著者は、人がチャレンジすることを諦めずに継続するのには、最初に感じた「ワクワク」を思い出すことが大切であるという。ワクワク感は月の様なモノであり雲に隠れて見えなくなってもなくなったワケではない。定期的に初心に戻り楽しく取り組み続けることが大切であると説く。
本書では、下がったモチベーションを高めるためのさまざまな方法が記載されている。
「成し遂げたいことに挑戦する」、「諦めたことに再チャレンジする」。物事に取り組む前に是非、一読して心を整えておきたいものである。
『もう一度、チャレンジ』
作 者:本田 晃一
発売日:2022年11月10日
メディア:祥伝社