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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】「逆説的免罪符、遊びは成功のもと。」『「遊ぶ人」ほど成功するホントの理由』

 遊び、って楽しいけど、どこかに罪悪感がある人=私だ。好きなことを仕事にしてはいるので、仕事は好きだ。でも利害関係抜きの遊びは遊びでやっぱり楽しい。ただ遊びって、社会人にとっては家族や彼氏彼女の手前とか、有給とるにも会社の手前とか、ちょっと後ろめたさを伴うのも事実ではないだろうか。 そんな複雑な気分のあなたに私に、この本はうってつけだ。なぜならメチャクチャ免罪符になる。遊び脳は成功脳だ、と医学博士の著者に脳科学的アプローチで言われると、嬉しくなって堂々と遊びに拍車がかかること請け合いなのだ。

 そんな説得力ある説明の肝の一つは、「ベータエンドルフィン」。本書で脳の栄養剤で、麻薬のように気分がよくなるとも説明されている脳内ホルモンだ。この分泌がよくなるとリラックスし、思考力が高まりポジティブ志向になる。さらに記憶の集積、知識の統合、高度な思索などが円滑になる。そのためには身体を動かす遊びが良く、笑いながら楽しく過ごせというのだ。

 もう一つの説明用語は、「ネオテ
ニー」。学術用語で、幼児的特徴のことだ。好奇心と想像力の力、楽天的であり無心であることが、成功脳をつくる。そして数々の成功体験を積み重ねチャレンジ欲が湧きやがて脳のRASという神経系が働き、必要な情報を自動収集するアンテナも立つというのだ。
 そして忘れちゃいけない「恋愛」もまたネオテニーだという。恋する男女と成功は表裏一体だというのだ。

後半は、著者のヨットやスキー、カーレース等の「遊び」がいかにネオテニーとベータエンドルフィンの相乗効果で成功脳を作っていったかの具体例。

 さてここまで来るとぜ私は遊びに罪悪感を感じていたかを考えてしまう。時間の優先順位を遊びに持っていくことによる、他のことの機会損失が一番だろう。幼少時に有りがちな、漫画やゲーム禁止、いまならネット制限といった養育環境による遊び=悪という先入観かもしれない。しかし時間の作り方は、いくらでもありそうだ。仕事と遊びを兼ねることはいいのか?ネットゲー厶にハマるのでもいいのか?正解は本書へ。もう遊びは成功のもとでしかない。