人生最大の悩み = お金で買えない人間関係、という方は多いのでは。なかでも「彼を全て許し、ひたすら我慢し、情緒不安定になる、愛しすぎている女性」に焦点を当てたこの本。好きになりすぎて尽くしすぎて失恋して、、の繰り返しを悩むそこの貴女!考え方を根本的に変えるきっかけ、まさに神本の一つにもなり得るかもしれない。
その心は、著者が「愛しすぎる女たち」つまり振られても振られても不誠実で未成熟なダメンズにひっかかり、断ち切れないでいる彼女たちの「恋愛依存」を、ずばりアルコール依存症と同等の「病気」と同等にとらえて真っ向から「治療」を促しているところにある。そしてその根本的な原因は、彼女たちの過去、なんと子どものころに遡った愛情不足などからくる、孤独への不安や恐れだと導く。
後段は「愛しすぎ・恋愛依存」病気の具体的な治療方法だ。なぜ執着のとりこになるのか。相談する仲間と自助グループを作り、自分に向き合い、深い問題を自覚し、人を変えることではなくまず自分を救うことから始めていく。あたかもアルコール依存の治療のようだ。そして相手を管理し操縦するのをやめていく。こうして愛しすぎる女たちが自分の人生を歩み出し、成熟した大人になることで、パートナーとの関係やパートナー自体の質もフェアで誠実なものへと変わっていく。
これでもか、と愛しすぎる女たちと愛されすぎる男たちの事例、特徴が書き綴られている。いつも苦しい恋愛パターンにはまる人にとって「愛しすぎ」を自覚し、愛することの苦痛から逃れるきっかけになるかもしれない。
異性に注いできた愛情をまずは自分自身の人生に、と本書は説く。自分は依存していないか?鏡として読むのも良いだろう。