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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】平成と令和で大きく変わったお金のルール『見るだけでお金が貯まる賢者のノート』

 

大学を卒業後、サラリーマンとして定年まで仕事を全うした著者が築いた金融資産は1億円。試行錯誤して体得した賢いお金の残し方が学べる一冊。

1989年に初めて導入されたときの消費税率3%、現在は10%。
30年前の会社員の平均所得425万円、現在433万円。
8万円額面が増えたように見えるが天引きされる国民健康保険1.98倍、厚生年金1.28倍、健康保険料1.19倍。負担が増えた分、手取りは減少した。
大学の授業料1.6倍、全体的な物価上昇率1.1倍。それに対して、受け取る退職金は平均600万円減額。
生活を切りつめて貯蓄に励んでも平成2年、6.08%あった定期預金金利は現在0.002%。
銀行に支払う各種手数料が新設されたことを考えると銀行にお金を置いておけば増えた時代は完全に終わった。
つまり、平成のはじめと、令和のはじめでは、お金に関する常識が大きく変わったことになる。

人生に存在する「4度の貯金の貯め時」
貯金が貯められる期間は「独身時代」「結婚して子供が生まれるまで」「子供が小学校の期間」「子供が社会人となったあと自分が定年するまで」。
逆に「役職定年」「配偶者死別」など、収入がダウンする時期も4つあり、これを「収入ダウンの4つの崖」と呼ぶ。
平成のはじめと比べると日本人の平均寿命は男女共に約6歳伸びている。
お金に振り回されない人生を送るためには、家族のライフイベントを見越した早めの準備に取り組むことが大切である。

この書籍は、クレジットカードのリボ払いを避ける、過剰に保険に入らない、車を所有するコストを知るなど、よくいわれている生活コストの見直しについてはもちろん。貯金、投資、正しい借金の仕方、相続にいたるまで人生に必要となるお金に関することが大局的にまとめられている。
また、ファイナンシャルプランナー1級資格を持つ著者からみた「老後2000万円本当に不足するのか?」「産休育休をとると損なのか?」「持ち家と賃貸どっちが得?」。
判断するのが難しい事柄が図解で比較されている。

読者の使い方によっては、タイトルに示されている通り「賢者のノート」になりえる書籍といえる。いや、是非、繰り返し読むことで「賢者のノート」にしてほしい。

『見るだけでお金が貯まる賢者のノート』
作  者:水上克朗
発売日:2022年7月28日
メディア:自由国民社