路線バスでユーラシア大陸を横断した『深夜特急』をオマージュしたバイク旅行記第二弾。
約1年かけてバイクでユーラシア大陸横断を果たした筆者の帰国後から物語はスタート。
本作品はほぼノンフィクションであり、筆者がバイク旅で経験した内容が具体的かつ詳細に、時には蛇足も混じりながらであるが描かれており、非常に臨場感あふれ、自分も一緒にバイク旅行しているかと錯覚してしまう。
筆者は、ユーラシア大陸横断からの帰国後、一時的にある種の「英雄」となったものの、すぐに現実社会の厳しさに直面。
日雇に近い暮らしを続けていたが、新たな生きる目的を探すために、再び旅に出ることを決意。
次はユーラシア大陸より難易度の高いアメリカ大陸縦断。アラスカの最北端から南米の最南端までの過酷なバイク旅がスタート。
本書はその序章となるカナダ、アラスカ編。私自身もであるが大半の人が訪れたことがない彼の地で北極圏を目指し、ハイウェイとは名ばかりの道を走破していく。
その道中では、バイク故障や事故、初夏の北極圏ではあるある?の大量の蚊の襲来など、様々なトラブルに出くわしながら、目的地に向けて諦めず前進していく筆者の勇敢さが羨ましく感じる。
海外旅行の刺激が欲しい人は、ぜひ一読を。
一気に読めて気分爽快になる一冊である。
珍夜特急 2nd season 1―カナダ・アラスカ―
作者:クロサワ コウタロウ
発売日:2013/10/6
メディア:Kindle