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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】コンビニを舞台とした人間物語『コンビニ兄弟2  』

 

女子高校生の栗原が、同級生の美月にいったひと言。

「呆れるって、知ってるつもりだったひとがつかう言葉なんだって」

「知ってるつもりなだけで本質を分かっていないひとが、思い込みでそのひとを見ていたひとが、その言葉を使うんだって。そんなひとだったなんて呆れちゃう、って。ほんとうにそのひとを見て、知っているひとは
言わない。そんな言葉でそのひとの行動を終わらせないもんだって。あたしも、そう思う。」

“呆れる“って言葉は、
失望して、受け入れられないっていう、相手を拒絶する強い言葉。

栗原の言葉は、
「驚いたけど、私はあなたの本質を少なくとも分かろうと努めている。だから、“呆れる“なんてことはないよ」と美月に伝えているようで、心に染みた。

本作の作者は町田そのこさん。
町田そのこさんの描く長編小説に比べ、ポップな世界観。
また、短編小説なので、サクッと読めるのも良し。シリーズ化されてるので、続編も楽しみ。