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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】尖閣諸島はなぜ揉める?『空母いぶき』

 

物語のはじまりは、中国軍が先島諸島与那国島多良間島)・尖閣諸島を制圧し、島民を人質に取るというもの。昨今のロシア・ウクライナ情勢を見ていると、有り得ない話とは言い切れないように思えてくる。

これらに対抗するように「空母いぶき」が就役。F35Bを配備し、スキージャンプ型カタパルトを装備する。「空母いぶき」のモデルは「いずも型護衛艦」。現実世界にて日本がアメリカからF35を100機以上購入していることを考えると、物語に現実味が帯びてくる。

ロシア・ベラルーシ・クリミアの3方向からキエフに攻めたように、台湾有事に際して中国本土の3方向から攻めることが地政学的に予想されている。その際、尖閣諸島をはじめ周辺諸島は中国にとって重要拠点なのである。

2014〜2019年連載で全13巻。現在新シリーズ『空母いぶきGREAT GAME』が連載中。新シリーズでは、ロシア軍とオホーツク海で衝突する。

以前執筆した書評『リウーを待ちながら』同様、フィクションながらリアリティーがある。間違いなく今読むべき一冊である。
https://bookrev.horiemon.com/entry/2022/02/22/220000