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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】ダイバーシティに生きる悩めるリーダー達へ。『日本史に学ぶ リーダーが嫌になった時に読む本』

 

多様化の一途をたどる令和の時代に求められるリーダー像とはどのようなものだろうか。織田信長坂本龍馬渋沢栄一、そんな誰もが知る歴史上人物のエピソードを数多く紹介しながら、リーダーとはかくあるべきだという考えを良い意味で破壊し、「選択肢」を与えてくれる一冊となっている。

 この本を読んだ第一印象は「優しい」だった。例えば序盤に「迷ったら逃げよう」という言葉が書かれている。織田信長のエピソードから、どんな勇猛なリーダーであっても恥も外聞もなく逃げてチャンスを伺ったということが語られているが、これがまるで激励しているかのように感じられるのだ。他にも様々な偉人のエピソードが悩める読者を励ましてくれる内容となっている。

現代は率先してリーダーになるよりも、「リーダーが嫌々リーダーになる時代」だと書かれており、この嫌々リーダーになる者こそが「令和」のリーダーだと著者は述べている。タイトルにある「リーダーが嫌になった時」だけではなく、トラブルが起こった時や、コミュニケーションや責任の取り方、部下のマネジメントなど、仕事や組織でよくある悩みについても、考え方を導いてくれている。また失敗したリーダー達の姿も紹介されリーダーとしての注意点も学ぶことができる。

いつの時代もどんな人でも悩むことは同じなのだと思わせてくれる。ひとつの失敗で命すら奪われる時代に生きたリーダーたちも、一つの失敗で二度と立ち直れないほどに叩かれるこの令和の時代も実は同じなのではないだろうか。

仕事で悩んだ時、リーダーが嫌になった時、ぜひこの本を手にとってほしい。日本史上の様々な人物の意外なエピソードがきっとあなたの助けとなってくれるだろう。