本書の内容はアドラー心理学に近いイメージを抱いたが、NLP(神経言語プログラミング)心理学というものに基づくものらしい。具体例を多く紹介しながら、自信がない原因を「洗脳」という強烈なワードを用いて、わかりやすく説明してくれている。
洗脳と聞くとあまり良いイメージを持たないが、これが言い得て妙な表現となっている。様々な経験の反復により、まさに洗脳された私達の脳は、自信を喪失し、ネガティブな思考に陥っているのだと、納得しながら読み進めていくことができる。
そして面白いことに、この本自体が洗脳の判定装置としての役割を果たす。この本の内容を理解し、素直に納得できるような人は、おそらくそもそもあまり洗脳されていないのだろう。内容を素直に受け入れられず、批判的に捉えてしまった人達は…残念ながらかなり深刻な状態にありそうだ。
インターネットの出現により数多の情報に晒された現代において、一部の人たちしか気づいていない真実は、まさに洗脳の一言に集約される。この文章を見てピンとこない人は、この本を手に取った方が良いだろう。
一見すると難しそうな印象を受ける本書だが、これがどうしてとても読みやすく作られている。営業成績を上げたい。人生を楽しく過ごしたい。そんな希望を持っているなら、本書で語られる32のメソッドを、あなたも手に入れてみてはいかがだろう。