前半は価値観の異なる主人公たちの物語だ。バリバリ休みの日も働いて自分の力を示したい人。家族もできて家族中心で生きたいたい人。教育にまわってみんなの仕事環境を整えることに幸せを感じる人。いろんな人がいる。
後半のワーク編では自分の価値観の分析から始める。本書では14の労働価値という分析がある。労働価値には14種類あり、その優先順位が異なると「あの人とは価値観が合わないな〜」と、なるらしい。
ちなみに評者は「能力の活用」、「愛他性」、「経済的価値」、「社会的交流性」を価値としているらしい。ざっくりというと、“自分の能力を生かして色んな人と交流すること”が好きで、その上でお金が大事。昔やっていた塾講師は本当に自分に合ってたんだなぁと思う。また、ソムリエやバーテンダーへの憧れも強い。
さて、他にもキャリア形成について、スキル型、意思型、チーム型などでどんなキャリアがあるあるなのかがわかる。
評者はスキル型だ。自分のスキルで生きている。一方で30歳くらいになると同等以上のスキルの若手の登場で悩むようだ。また、自分の力がなかなかスケールしないので大きなことができない。
このタイプの“あるあるキャリア”は例えば、“やり手の右腕”だ。つまり、自分のスキルを使うべき仲間を見つけることが大事らしい。そのためには多くの人と会うことが大切だという。
さてさて、そんな感じで30歳前後で自分はどう生きればいいのか?と考える人にはドンピシャな本だと感じた。あるあるを知ることで人は生き方を見つける。そのために物語を読むが本書は物語の後に解説や分析もある。ものすごくオススメです。