イギリスのEU離脱や中東問題、日米関係などの国際情勢を、池上彰さんが歴史的背景から紐解いていく。
「今起きているあの問題は、過去のあの事件が発端だったのか!」など、今の国際情勢と学校で習った世界史の知識が結びつく瞬間があり、それがとにかく気持ちいい。
国際情勢には宗教的価値観の違いが伴うことが多い。日本に暮らしていると分かりにくい感覚ではあるが、グローバル化で世界が身近になってきている今、宗教の影響力の大きさを学ぶことは重要ではないだろうか。
著者は、分かりやすいテレビ解説でおなじみの池上彰さん。やはり本も読みやすい。デモや紛争など、海外のニュースをどこか遠い国のものだと見ていた人が、それらを身近に考えるきっかけになるのでは!?
宇宙から見れば、地球に線など引かれていない。価値観の違いがそこに国境を生み出したのだ。人類が地球上で共存していくために、価値観の違いがなぜ生まれたのか、背景を知ることが大事である。