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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】新世代のモンスターは貧困でも不良でもない『勝ちスイッチ』

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格闘技経験者のバックボーンには家庭環境も含め、貧困や不良であることをよく聞きます。野宿していた、少年院に入ったことがある、やんちゃすぎて地元を追い出されたなどのエピソードです。特にボクシングでは広島出身の竹原慎二選手がやんちゃすぎて「広島の粗大ごみ」と呼ばれ、亀田三兄弟の長男、次男と戦った内藤大助選手は中学2年生の時に「ボンビー」とあだ名をつけられていじめられた経験があります。このような背景を持つ選手が多い中、井上尚弥選手は上記の選手たちとはルーツが違います。

 井上尚弥選手は貧困や不良とは程遠い、家族や兄弟、自身の奥様や子供など多くの人々の愛を受けながら成長してきました。リングの上でボクサーは孤独だと述べる選手もいる中、井上選手は「孤独と感じたことはない」と断言します。それは両親、兄弟、トレーナー、奥様、子供など多くの人の愛やサポートを感じながらボクシングをしてきたからです。またリングに命を懸けるようなこともしません。それは戻る場所も帰る家族がいるからです。

 井上選手のルーツにはボクシング書籍特有の過度な貧困、不良、ハングリーさも存在しません。新しいモンスターの原動力は愛でした。ぜひ一読を。

 

勝ちスイッチ

勝ちスイッチ

  • 作者:井上尚弥
  • 発売日: 2019/11/01
  • メディア: 単行本