本書では、毎日10分、1カ月間取り組む英語学習トレーニングプログラムを紹介している。著者は、ネットワークエンジニアとしてIT企業に勤務していたが、離職直後にリーマンショックが起こり、再就職が絶望的だったと言う。
そんな時期に3カ月の英語学習でTOEIC960点、英検1級を取得し、英語に関する仕事をしている。しかし、使っている英語は「中学英語」それで充分だそうだ。
本書で伝える英語学習法は「音読」に特化している。なぜなら、音読をすることにより脳に刺激を与えつつ、効率よく脳を働かせることができるからだと言う。
具体的なアルゴリズム音読の方法は、「リピーティング」「リード・アンド・ルックアップ」「シャドーイング」「瞬訳音読」をルールに沿って繰り返し行う。
実際に音読をしてみたが、特に第1ラウンドの“Airline Announcement”は、その職業になりきってやってみると、なかなか面白い。イントネーションや本書で示す区切りを意識すると、よりリアルになる。
また、評者は資格にあまり関心がなく、最近は海外にも行っていないため、自分の正確な英語力のレベルはわからないが、英検やTOEICを定期的に受けている人は、そのレベルにあわせた勉強法や資格対策についても書かれているので、自分のレベルにあわせた勉強ができる。
さらに、本書に掲載のQRコードから、音読用課題音声をダウンロードすることで、より実践的に学習できる。現在は、様々な翻訳機も登場しているが、レベルに関係なく英語は自分で話せるに越したことはない。本書を読むことで、より自信を持って英語を話すことができるようになるのだ。