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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】定年後でも遅くない『40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい。』

 

「英語を話したいけど、40歳を超えたので習得できるか不安‥‥」そのように思う人は少なくないはず。しかし、「学ぶのに遅すぎることはない」と著者はいう。
ただし、「TOEICのような資格に固執するのではなく、自分の得たい結果を考えて学習方法を工夫することが大切」だという。

40歳まで英語と無縁の生活を送ってきた著者が英語の勉強を始めたキッカケは「大好きな外国製のバイクを日本で販売したい」「外国人とバイク談義をしたい」だった。
ほぼ英語能力ゼロの状態から10か月間でビジネスの場でコミュニケーションが取れるようになった著者の勉強方法は“選択と集中”。
限りある時間内に結果を得るために、始めから捨てるところを決めて勉強に取り組んだ結果である。

ネイティブスピーカーの速い会話を聞きとるにはリスニングに多くの時間を割く必要がある。著者はそこに時間を割くくらいなら「ゆっくり話して下さい」と相手に伝えることで、この部分に必要な時間と労力を節約した。
また、大量の単語をインプットしても話しをするとき言葉は口をついてでないものである。であるなら、単語を覚えるのではなく、短いセンテンスを暗記して会話に使うときにカスタマイズする覚え方を徹底していた。

著者は英語を学ぶ場所に「日本から一番近い英語圏」「物価の安い」フィリピンを選択した。
授業は先生と1対1のマンツーマンレッスンが中心であり、かかる費用は滞在費用を含めても1か月10万円程度。
リゾート地にあるキャンパスを選べば週末はビーチでリゾート気分を味わうことも可能。また、宿泊施設にプールがついていれば簡単に気持ちをリフレッシュすることもできる。
著者は、日本の会社を副社長に任せながら時間を捻出しつつ日本とフィリピンを行き来して、求めるスキルを手に入れ活躍の場を世界へと広げた。
また、英語が話せるようになったことで、付き合う人が変わり人生が大きく好転したという。
著者の人生を変えたフィリピン留学。多くの方の人生を好転させたいと考えセブ島に語学学校(QQイングリッシュ)を開設。現在は800人の先生を抱えるフィリピン屈指のマンモス校となっている。

TOEICで高得点をとるのには、問題の傾向を知ること」。ネイティブでも引っ掛け問題に気づかなければ高得点をとることはできない。
そもそもTOEICは就職や転職に必要なスコアを示すもので会話力と異なる。
英語を勉強する目的が「外国人とのコミュニケーション」であれば、細かいルールを気にするTOEIC対策に時間を使わないことが上達の秘訣なのである。

「相手の話していることの70%が理解できれば会話は成立する」。完璧な受け答えができるようになってから受け答えするのではなく、70%以下の能力で見切り発車させながら実践の中でスキルを磨くことが上達の近道である。

QQイングリッシュは1日単位で留学を受け入れているので社会人でも日程調整しやすい。しかし、いきなり留学しても話せない自分に直面するだけ。どうせ行くならオンライン英会話でベーススキルを高めたあとに留学に挑戦して欲しい。

『40歳を過ぎて英語をはじめるなら、TOEICの勉強は捨てなさい。』
作  者:藤岡頼光
発売日:2016年11月11日
メディア: ディスカヴァー・トゥエンティワン