この世には沢山の人がいます。沢山の個性を持った人がいる。だがしかし、ほとんどの人は普通の人で終わってしまう。私達が生き残る上で大事になっていくのはオリジナリティだ。本書はこのオリジナリティを心理学的エビデンスに基づいて考察してくれている。
変化を生み出す「創造的破壊」というものがある。これは、現状のやり方をぶち壊す考え方である。この「創造的破壊」こそが世界を変えていく。幾ら小学校3年生から、ベクトルが解ける天才であっても、この「創造的破壊」がなければ、世界を変えることは出来ない。ホテル業界に革命を与えたAirbnbや、タクシー業界に革命を与えたUberなども「創造的破壊」によって生まれたものである。既存のやり方をぶち壊し、考え方をぶち壊す、それこそが「創造的破壊」である。
だが世間一般では、「創造的破壊」などリスクを侵さなければ、オリジナリティは発揮できないと思われている。借金をして、リスクを侵してこそ成功できるのだと。だが実際はそんなことはない。多くのオリジナリティを持った人間が、リスクを出来るだけ最小限に抑えようとしているのだ。例えば、就職しながら起業する。これは、統計データでも会社を辞めて起業するよりも、2倍近く廃業になりにくいというデータがある。確かにいわれてみればそうである。就職をしながらの方が安定しているので、心に余裕が生まれる。その上、本業の方も、起業した会社の事業をしたいからできるだけ効率良く終わらせようとする。そうなれば、仕事が早いと思われて就職している会社でも昇給していくのだ。世界的に有名なMicrosoftをつくったビル・ゲイツも、リスクを出来るだけ最小限に抑えることで有名であった。売れている事業を継続しながら、新しい事業をはじめるといったようにだ。
この本は、ペンシルベニア大学ウォートン校終身教授、組織心理学者アダム・グラントさんの著者である。アダム・グラントさんは、Googleやディズニー、国際連合などのコンサルや講演活動も行っている。その人が、オリジナリティについて調べ、私達にオリジナルになる方法を教えてくれている。
あなたも、自分を生み出す力を手に入れて、自分の人生を豊かにしてほしい。次に世界を変えるのはあなただ。