HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】ここまで視覚表現を描きぬいた音楽マンガは無いと思っています『SOUL CATCHER(S) (全11 冊)』

本書は吹奏楽部を全国大会に導く指揮者の物語だ。主人公である指揮者の神峰翔太は音楽の素人だがある能力を持っている、それは“人の心が見える”能力だ。すごいカウンセラーという意味ではなく、彼には本人の意思とは関係なしに視覚的に人の心が見えてしまう。

神峰翔太が指揮をする鳴苑高校吹奏楽部は、決して実力が無いわけではない。毎年上位入賞に食い込むが、全国大会出場だけは叶わない。ここには吹奏楽部メンバーひとりひとりの心のあり方が影響している。物語は神峰翔太がメンバーの心に向き合っていくことで大きく進展していく。

この作品の魅力は音楽の視覚表現にある。“人の心が見える”という主人公の能力をそのまま読者は漫画の表現として楽しめる。特に後半からはその表現のスケールやスピード感は圧倒的に気持ちがいい。少年誌で読みたい音楽漫画ってこうだよね!と、読者の期待を真っ直ぐに受け止めてくれた作品だ。

SOUL CATCHER(S) 1 (ジャンプコミックス)

SOUL CATCHER(S) 1 (ジャンプコミックス)