元総理大臣、麻生太郎氏が現在の日本について語る本。
ニート、少子高齢化、様々な問題に対して、麻生氏は悲観することなく肯定的に分析していく。
日本はアジアの「ソートリーダー」であると麻生氏は語る。
成功だけでなく、失敗も進んでさらけ出し見本になる存在、それが日本である。
また、有識者は「日本は世界から孤立している」と言うが果たして本当にそうだろうか。
日本の文化、歴史、価値観、日本が世界に与えている影響は計り知れない。
ネガティブ面だけ見るのではなく、まず日本国が世界に与えるプラスパワーを日本国民が再認識する必要があるのではないか。
また国内の問題に関しても麻生氏は悲観することなく切り込む。
高学歴、大企業のエリートの道から外れた人間は本当に「落ちこぼれ」なのか。
真の問題は将来の選択肢を狭める「均質化」教育ではないかと麻生氏は語る。
ニート、低学歴=悪とどうしても決めがちな現代だが、そういったネガティブな決めつけを疑い、別の角度から見直すことで本質が見えてくる。
麻生氏のスタンスは「悪い面ばかり見ててもしょうがない、良い面を見ていこう」のスタンスである。
物事の悪い面ばかり見ていては何も行動できないのは自明だ。
麻生氏のように、良い面を見て伸ばしていく思考法は現代人にとって見習うべきものではないか。
- 作者: 麻生太郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2007/06/10
- メディア: 新書
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