いつの時代も、サービスを使いこなし、幸せを生み出すのは人の知恵である。メルカリにしろ、VALUにしろ、タイムバンクといったサービスにしろ、それこそビットコインをはじめとした仮想通貨も同じだ。これまで値段がつかないと思われていたものに値段がついた。隠れていた「価値」を可視化させ、あるいは新たに生み出しのだ。
お金の価値は下がっている。今後も下がっていくだろう。そんな社会で豊かになれる人は、どんな人だろうか。それはお金と交換ができない独自の価値基準を持っている人だ。
著者は常日頃から「アイデアなんてものは、世界中で同じことを考えている人がいる」と言っている。よく自分の構想だけをネット上に書き、それを別の誰かが実現すると「パクられた」と憤る人もいるが、それはお門違いである。重要なのは、そのアイデアを実現することに意味がある。
ようするに、新しい動きが現れた時、大企業が弱い点はまさに実行力がないからだ。サラリーマンの人事評価は基本的に減点主義なため、失敗したら評価が下がる。逆に事業化に成功してもキャピタルゲインもないし、給料がほんのちょっと上がるくらいだ。
現代社会の抱えている問題点は、まさにここにある。大きな組織に属している人は、どうしても既得権を守る方向に力が働いてしまう。
それならば、仮想通貨が出てきたくらいであたふたしている場合じゃない。新しいテクノロジーをどのようにして活かして、自分の身にし、次の世代に引き渡していくか真剣に考えていけばいいのではないだろうか。
- 作者: 堀江貴文,大石哲之
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2018/06/30
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