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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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幸せの正解『借金星』

幸せの正解『借金星』著者 かつみ(ヨシモトブックス、2010/2/19)

1.7億、これは著者の負債額だ。あなたが同じ状況に立たされたらどうだろうか、私ならまともな精神状態ではいられない。しかし著者は違った、「どうやって返済をするか」に思考の照準を合わせ、あらゆる手段を尽くしている。その結果失敗したとしても、それでも「ならどうするか」と次の思考を始めるのだ。借金を返すためなら百円ショップを始める、ナポレオンフィッシュを買い付ける、オオクワガタの繁殖ビジネスを始める、次へ次へと手を伸ばすのだ。

著者は「いくら笑ったか?」が幸福のものさしだと明言している。彼にとっては言わずもがなお金ではない、とてもシンプルだ。自分自身が笑った数、周りの人達が笑った数、それらの総量が彼にとっての幸せに繋がる。何度ビジネスに失敗しても、それが笑いに変わればひいては幸せに変わるのだ。

日本人の幸福度は相対的に低いらしいが、おそらく幸福がお金に依存しすぎているもしくは何を基準に幸せを測るべきか混乱しているのだと思う。どちらもきっと現代の幸せのモデルケースが崩れてきていることが理由ではないだろうか。難関大学を出て有名企業に入り結婚して子供をつくる、それらを支えるだけの貯金が背景に必要になる。そんなハッピースタンダードとも言える立て付けの価値が低くなっている。否、それらはすでに選択肢の一つでしかないのだ。これからは個人で幸せのものさしを持つことを求められる。借金生活体験記としてまとめられた本書には「幸せとは何か?」という問いが込められている。

幸せの正解が無くなった今、幸せになるためには「何を持って幸せか」が一人一人に求められる。答えられないのであれば時間をかけてでも探すべきだと思う。お金では無い何かが見つかりそれを自分自身のものさしにできたとき、例えば1.7億の借金なんてあなたの幸せには何の影響も及ぼさないのだ。