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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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15分で読めるけれど一生心に残る本『人生で大切なたったひとつのこと』

『人生で大切なたったひとつのこと』著 ジョージ・ソーンダース 訳 外山滋比古、佐藤由紀(2016/1/25、海竜社) 

 

あなたが生きている中で大切にしていることはなんだろうか。家族?仕事?なにか達成したい目標や、成功するための夢?
人によって、それぞれ大切にすることは違うだろう。だがどんな人だって、この本に書かれている「人生で大切なたったひとつのこと」には共感できるのではないかと思う。
この本は、ジョージ・ソーンダースという欧米では日本でいうと村上春樹のような人気を誇るベストセラー小説家が、2013年ニューヨークにある名門大学、シラキュース大学卒業式で、卒業生に向けてかたったスピーチをまとめたものだ。「自分が後悔していることは人に優しくできなかったこと」と語ったわずか8分のスピーチは、大きな共感を呼び話題となった。のちにニューヨークタイムズのウェブサイトにスピーチ全文が掲載されると100万回を超えるアクセスがあり、ついには書籍化されてベストセラーとなった。
日本でもこのスピーチは話題となり、訳文をネットで読むことができる。わざわざ本を買わなくても、内容は知ることができるだろう。しかし、この本に書かれている大切なことは、自分の人生を忙しく生きていると忘れてしまいがちなことだ。そんなときに、本として手元に持っておけたら、折にふれて読み返すことができ、あなたの人生をより良い方向に導いてくれるだろう。なんども読み返して、もう自分には必要ないと思ったときには、誰かにあげてしまうのもいい。
人が幸福を感じるのは、利他的になれたときだという研究もある。自分の人生に後悔しないように、少しでも優しさを大切にできる人が増えることを願う。