梅と言えば何を思い浮かべるだろうか?
この時期になるとスーパーやお店の店頭にガラスの蓋のついた瓶がやたら売られているのを見たことはあるだろう。そう、あの瓶。梅に使うんです。手作りって大変じゃない?と食わず嫌いせずに、ぜひ梅の世界へいらっしゃい!
漬け込み酒マイスター、野菜ソムリエプロ、薬膳インストラクターである筆者が送る梅を使った手作り料理の数々。梅干しをはじめ、梅シロップ11種、梅酒11種、梅アレンジとレシピ36種が掲載されている。実は梅の手作りレシピは行程がそんなに複雑ではない。日本特有の入れ込んでしばらくほっとくが多いのだ。梅酒は最たるもので、先にあげたガラス瓶に梅と氷砂糖とホワイトリカー入れて放置である。もちろん多少乱暴な言い方であるが。アルコールが苦手な方はホワイトリカーをフルーツビネガーに変えれば自分好みのシロップができあがる。
要は材料と仕込む順番が頭に入っていたらそんなに難しいものではない。梅仕事ではなく「梅しごと」なのだ。生活に彩りを与える一行程だと思って欲しいそんなメッセージが伝わってくる本である。
梅というのは不思議なもので主にも副にもなりうる。なのに存在感はんぱない。ちょっと入っていても、「あ、梅!」と気づかされる。この文章を読んであなたの口の中に唾液が出まくってたら論者として冥利につきる。