中高一貫校の社会科の教員からキャリアをスタートし、事業会社に転身。海外事業を成長させ、その後人材育成コンサルタントとして独立し、現在はZ世代若手社員を中心に企業で数多くの研修や登壇実績を持つ筆者が教えるZ世代のトリセツ。
Z世代の部下を持った方必読の一冊。
まずは、Z世代の考え方、価値観を正しく認識するべし。
タイパ・コスパ重視。無駄なことや納得がいかないことを言われるがままに従ってやることを嫌う。
指示の出し方については、昭和世代は、上司のいうことには絶対服従、平成世代は、納得できなくてもやむなく服従するのに対して、令和世代は、意義・目的(なぜそれをやる必要があるのか、それをやることでどうなるのか)をストーリーで伝えることが求められる。
また、仕事観の違いについては、平成世代は、給与重視、会社のためならプライベートを犠牲にし、夜間休日も働くこと(24時間働けますか?というようないわゆるリゲイン的な働き方)も厭わないが、Z世代は、お金よりも、安定感のある働き方、自分の時間が確保でき、プライベートを優先できる環境を重視。
特性としては、平成世代は承認欲求、対するZ世代は共感。
このような価値観や仕事観、特性などを踏まえて、Z世代を教育・育成するためには、上司側が変わる必要があるため、マネジメント層に対する教育、意識改革が必要。
背中を見て育つは通用しない。丁寧な指導・教育が重要で当たり前と思うこともちゃんと丁寧にかつ継続的に伝え続けることが必要だと筆者は言う。
挨拶や返事の指導、具体的な指示の出し方、フィードバックの仕方、𠮟り方、フォローの仕方、NGフレーズなど、モチベーションを維持する方法、報告の頻度などなど具体的な方法も多数紹介されている。
Z世代の部下を持ち、接し方に悩んでいる人、あるいはこれからそういう立場になる方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
著者:北 宏志
発行所:株式会社ぱる出版