著者は、サラリーマンの傍ら空いた時間に投資に取り組むことで資産拡大を果たした人物。その後、独立起業、ビジネスを成功させた“お金の専門家”である。
米国公認会計士の資格を有していることもあり、鋭い金銭感覚を持ち、物事の本質を見抜く力と効率の良い取捨選択のやり方にいつも驚かされる。
今まで出版した書籍は50冊以上。お金に関するモノが中心ではあるが、タイムマネジメントや人間関係など幅広い視点を持つ。
この本の特質すべき点は、現在から老後にやって来るお金の問題定義とその解決方法が段階的に書かれていることである。
現在であれば、「正しい生命保険との向き合い方」、「住宅ローンの繰り上げ返済は賢い選択？」「不要な固定費の見直し方」。
投資であれば「NISAやiDeCo」、「米国高配当銘柄」。効率的な「株主優待銘柄の選び方」、「不動産投資」など、余剰資金を上手に活用することで将来の備えをする方法。
支出であれば、各行政が提供している「お得なサービス」や「補助金活用」することで支出の削減。
さらに進んで、起業する人は、「失敗しづらい起業のしかた」と「節税方法」。
最後の方には、「親が要介護になった場合の行動のとり方」、もしものことが起こったあとの「相続問題」についてまで書かれている。
まさに「転ばぬ先の杖」。お金の専門家の意見を参考に、自分と家族の将来に降りかかるお金の問題について考えるのに役立つ一冊である。
作 者：午堂 登紀雄 （ごどうときお）
発売日：2023年6月7日
メディア： かんき出版
