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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】組織の法則早見一覧『図で考えると会社は良くなる これからの組織経営論』

 

会社で評価が上がらないのは上司のせいでも自分のせいでもなかった!?
どんなに仕事を頑張っても会社でなぜか評価が上がらない。よくある話だがいざ自分がその立場になるのはイヤ。
思っていてもあなたの会社では避けられない未来かも??
なぜこの悲劇が多くの会社で起こるのか。原因となる組織の法則をスッキリ!図で解説してくれるそんな一冊です。


経営者の想像以上に企業の規模が大きくなることはない?
経営者が実務をするほど視野のレベルが落ち、企業の規模も縮小してしまうことがよくあるとのこと。

中規模の企業に勤める私は最近、この経営者の実務の介入と企業規模の関連性を実感している。適当に書いてると感じるかもしれないが経営層が実務に首を突っ込んでくる時ほどなんとなくだが戦略の目線が低い様に感じる。

私は経営側ではないが自分が手をつけている作業の方がバイアスが強くかかるのもわかる。改めて戦略とか大きい話を考える時ほど実務からある程度距離をとって全体を俯瞰してみるのは大事だと感じた。

もう1点、共感と共に自分が考えていることが図になって表現されており非常に腹落ちした。
「業績が下がるほど社員の仲が良い」建設的に目標に向かうために話すのではなく、その場を心地よくするためだけにぶつかる様な議論は避けた馴れ合い。こういう状況になったら企業が衰退していくのは想像に易い。

話を前に進めるために議論したら和気あいあいの雰囲気にならないこともあるし多少なりぶつかるからこそ見つかるものもあると私は思う。そんな話し合いは意外と心地よくも感じるし私は結構好き。そういうのが好きではない人がいることも理解するが本気で何かを作り上げていくならぶつかることがあるのは当たり前だとも思う。

話は変わるが意見のぶつかりで学生時代の研究室での議論を思い出した。研究室時代にはそれなりに高めの目標(自分で勝手に決めただけだが)に向かってせかせか実験していた。ただ一人で全てうまくやったというよりは他人と意見をぶつけあって議論する中で見つかったものが実は急所だったりしたなと。人と建設的に議論することで前に進めることを体験的に知っているからこそ前向きなら多少ぶつかっても良いと思っているのかもしれない。

最後に本書の終わりに組織の状態を良くする万能薬が敬意だと記載されていた。相手を尊重することで全てが上向けるのだそう。互いに敬意があることがわかれば反対意見も前に進むためと理解もできるし真の目的に向かって建設的に話すことができるのだそう。私は体験から非常に納得できる記述だった。
敬意ある本気のぶつかり合いだからこそ何かより良いものが生まれるかもしれないと私は思う。ぶつかり合いと言えば相撲が頭に浮かんだ。何か書評に意見があれば議論をしよう。敬意のふんどし巻いてぶつかり稽古だ。