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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】成功は運によるものだが、失敗は自分のせいだ。『松下幸之助 生き抜く力 仕事と人生の成功哲学を学ぶ』

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ファンもつくれないような商売人は、私はあかんと思います。自分の主張すべきことは主張し、正しい姿というものがビシッと先方に入れば、先方がファンになるんです。「なかなか話せる商売人、話せる店やなぁ。わしはお前のところで買うてやるで」とこうなる。これは離れません。

経営の神様 松下幸之助は、お得意先と対立しつつ調和するのだ、と言う。
物と併せて心をつくり、物とともに心を売り、そしてお金とともに心をいただく。喜び喜ばれる姿の中に真のサービスがある、と。
そして、経営者、責任者としての心得についてはなかなか手厳しい。

経営者である以上は、常に要望者であらねばなりません。その要望の弱いところでは人も育ちません。しかし、非常にそれが適切で強いものだと、人が育ってくる。そしてその要望を達成する働きをしてくれる。すると、それをお得意先も喜んでくださる。会社自体も発展するし、部下の社員も育成されるということで、たいへんに順調にいくわけです。

マネージャーとして陥ってはならないのは、成果が出ない人たちに「負け組」というレッテルを貼ること、まして役に立たない人材という見方をすることである。
短所は苦にしない。長所だけ、特色だけを見て使う。

無論、題名に冠しているだけあり、本書では、成功に関しての述懐も多く記されている。

事業は人にあり。人間として成長しない人をもつ事業は成功するものではない。

60%の見通しと確信ができたならば、その判断はおおむね妥当と見るべきである。そのあとは勇気である。実行力である。

成功とは成功するまで続けること。志しを失わず、地道な努力を続けること。
いくら一所懸命でも、道にはずれた、自然の理に反するような方向への努力を続けていたのでは成果はあがらない。しかし、道にかなったことであるかぎりは、ひとたび志を立てた以上、最後の最後まであきらめない。

関わるすべての人たちが皆ハッピーになる様な仕事を、私も心掛けていきたいものだ、と思わされた。

 

松下幸之助 生き抜く力 (PHP文庫)

松下幸之助 生き抜く力 (PHP文庫)

  • 発売日: 2017/05/02
  • メディア: 文庫