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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】帝愛出版、比類なきマネジメントの聖書『中間管理録トネガワ』

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中間管理録トネガワ” この作品が本作でありカイジこそがスピンオフでは無いかと思わせられる。

そもそも中間管理職とは組織のマネジメント、適切な労働環境の確保、人材育成の3つの役割を担う企業の成長に必須の人材になり、具体的には課長、係長に相当する。利根川の所属する帝愛グループはヤミ金を営む業者であり、カジノ、ホテル、工場などの様々な経営も行っている。特筆すべきは借金を返せない顧客を拉致・監禁するなど悪辣な手段をとる点である。この手法は他に地下での強制労働、臓器販売までに及んでいる。

このような邪悪な体質の企業で中間管理職を担っているのが利根川である。利根川の仕事は黒服のマネジメントのみでは無く、帝愛グループ会長の兵藤会長のご機嫌を伺うという任務まで多岐にわたる。

皆さんも想像してみてほしい。兵藤会長から「企画しろ・・!血沸き、肉躍る・・狂宴・・!ワシの細胞を活性化させるような・・債権者の生命の取り合い・・死のゲーム・・!」
もう一度言うが、想像してみてほしい。職場の上司にこのセリフを言われた時のことを・・。

そして常に機嫌が悪い兵藤会長に企画書を提出するのは、PM9時、帝愛本社「王の湯」から出てベッドで眠る間の一番機嫌が良い一瞬のみ・・約20秒。会長の期限の良し悪しは眉毛の角度で判断・・

ここまで人間のマネジメントを細部の細部までこだわった本はあるのだろうか。この本は本当にギャグマンガなのか。ギャグマンガは照れ隠しで本当はビジネス書ではないのだろうか・・・