HIU公式書評Blog

HIU公式書評ブログ

堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

MENU

【書評】東大行くのに近道などない『開成流ロジカル勉強法』

f:id:SyohyouBlog:20191211155954j:plain

開成、麻布、武蔵といえば、東京の御三家と言われる男子私立中高一貫校である。開成高校から東大に進学し、コンサルティング会社に勤務した筆者が、仕事に活きる自らの勉強メソッドをまとめた一冊。

私自身、少し前まで息子の中学受験を考えていたため、(今は色々あって小休止)子供の勉強法として参考になることがあればと思って読んでみた。最短ルートで効率よく勉強できる方法が知りたい、ちょっと安易な動機だったかもしれない。

淡い期待も虚しく、書かれていたのは、『論理の構造化』に関することだった。つまり、文脈を正しく捉え、関係性を理解すること。ロジカルシンキングの基礎、である。

仕事において、初見の情報に出くわした際、講演やセミナーを聞いている時など、国語の論説文を読む時に似た読み方をしているかも、と思い当たる節はある。学生当時、ポイントに線を引きながら読んでいくのは、なんだかテクニックみたいだなと感じたものだが、今となっては、理にかなっていたと思う。

インプットである、『読む』『聞く』。アウトプットである『書く』『話す』。特に【話す】というのは最高の学習訓練であると、当方も共感する。誰に、何を、どのように話すか、ロジカルシンキングの結晶だ。先日とある講演でも、【リーダーには人前で話す場をどんどん与えると良い。話すということは一つひとつが意思決定だ】という話を聞いた。

開成高校弁論部だった筆者は、ディベート訓練を重ねる中で、論理的に読み、聞き、書いて、話すということを徹底的に身に着けていったようだ。
おそらく、小学生にとっても、挙手をして発表するのが、大切な場なのだろうと思った。(学校公開に行くと、張り切って子どもたちが、自分の意見を話す姿が頼もしい)

うちの息子は、ゲーム時間を延長してほしいがゆえに、私が読んだ本を勝手に読んでいることがある。本当に読んでいるかあやしいので、あらすじを確認すると、必死で表紙やはじめにの内容から(多分全部は読めてない)言葉を組み合わせて説明してくれる。動機はともかく、要点を探して人に伝える訓練になっていていいかもなと思う母であった。

勉強は、やっぱり愚直な努力の繰り返しだ。東大に行くのに最短ルートなんてない。勉強法についても親の力量が試されると最近は思う。