本書のタイトルで使われている「10年後の仕事」の在り方を堀江貴文と落合陽一が「なくなる仕事」と「減る仕事」、逆に「生まれる仕事」と「伸びる仕事」をコミカルなイラストと共に2人の視点から語られている。
これからの時代において、「仕事がないから、収入がない」というのは言い訳になる。誰にとっても、仕事は「引き受ける」ものから「作るもの」へと変わっていくのだ。つまり、いかにクリエーティブなことができるかが重要になってくる。
もし今あなたが「今月の給料はいくらだから、そこから必要なお金を引いて、あとは貯金」などと、給料ベースでお金のことを考えているなら、お金の本質は見えづらくなる。大事なのは、「お金」も「価値」も循環させていく、ということだ。
つまり、世の中にお金が回るようにしようという方向に社会が向かえば、借金が普通のことであり、いつでもお金を借りられる人にならなくてはならない。結局は借りられる人が1番強いのだ。だから「隣の家から醤油借りれますか」という理論が成立し、それだけ信用を作っておくべきだという。
また、最近は意思決定能力が低い人が多いという。その背景には教育システムと工業社会的な価値観が原因だ。例を挙げると駅弁を10個買って並べて見るとパッケージが違うのに中身がほとんど一緒なのだ。お菓子のグミも一緒で、ほぼすべてのメーカーが同じ香料と材料で作っており、型だけが違う。というように違う装いをまとうことで違う食べ物になり「選択した」と、錯覚して生きている。
そんな世の中で過ごしていれば、決定的に意思決定能力が失われるのも無理はなだろう。そうやって最終的にはイノベーションを起こせる人もいなくなってきて、イノベーションを起こせる人と、起こせない人との格差がどんどん広がっていくだろう。
オープンイノベーションが当たり前となった世の中では、あらゆるものが価格が下がり、しまいにはタダ同然となりつつあるものもある。またAIが人間の仕事を奪うことは変えようのない事実である。そういった時代背景に「なくなる仕事」と「減る仕事」、逆に「生まれる仕事」と「伸びる仕事」このポイントに今を一生懸命に生きるため指針として人生のグランドデザインを描き直すべきだ。
- 作者: 堀江貴文,落合陽一
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
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