『地頭力を鍛える』で有名なビジネスコンサルタント細谷氏の著書である。思考法は究極のところ、ロジカルシンキングと今回取り上げるメタ思考・アナロジーと言える。
メタ思考とはもう1人の自分の視点で自分を客観視して1つ上のレベルから考えることである。その重要性は3つあり、1つ目は成長するための気づきが得られること、2つ目は思い込みや思考の癖から脱却できること、そして3つ目は上記2つで得られた気づきや発想の広がりを基にした創造的な発想ができることである。
そしてメタ思考のトレーニングには2つあり、1つはwhy型思考である。直接問われていることではなく、なぜかと上位目的を考えることで土俵を変えてしまうのだ。相手の発言の真意を考えることで、解決手段がより本質的なものになる。
もう1つはアナロジー思考である。これは抽象度の高いレベルでのパクリのことである。具体と抽象を繰り返すことで他業界での常識が自分の業界にも生かせてくる。
本書はメタ思考の重要性がわかりやすく書かれているだけでなく、練習問題でトレーニングすることで、わかった気になるだけにとどまらず、実践できるところまで飛躍できる。「メタ思考」を初めて聞いた方は、これを機に自身の思考を見直してみるといいと思う。
- 作者: 細谷功
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2016/05/19
- メディア: 新書
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