『新東京いい店やれる店』 ホイチョイ・プロダクションズ
率直に言う。『やれる店』の条件とは以下である。
①店内が適度に狭い。②居心地のいい内装。③照明が暗い。④秘密めいた場所にある。
⑤ブランド性がある。⑥新しい店。⑦客層の良い店。
行き当たりばったりで、適当なチェーン店の居酒屋に行っても何も起こらない。
本書で紹介している店は『おいしい店』でなく『やれる店』である。
具体的な、「やれる店」についてはぜひ本書を読んでいただきたいが、
中でも私が実際利用したことがあるものを紹介しよう。
本書では季節ごとの『やれる店』を紹介している。私が使ったのは9月の月見(中秋の名月)だ。
まだ暑いが、ビアガーデンがすき始めている9月に月見をビアガーデンでおこなう。
本書によると、満月の夜、女性の性欲はピークとなる(あえて言おう、本書はそう言う本である)。
つまり、月を見ながらビールを飲める=「やれる店」であるのだ。
また、月見デートにはまだ仕掛けがある。
江戸時代には十五夜をみると十三夜の月(10月の月)も見ないと縁起が悪いといわれたそうだ。
つまり、この話を使うことで月見デートを9月にすると10月にもデートができる。
このような季節などを合わせたデート術が目次で数えると35種類も紹介されている。
さらに、本書最後の索引では「やれる度」別の店も紹介されていて非常に面白い。
タイトルに『新』とついているが、18年前に同様のタイトルの本が発売しているからである。
今回のものは改訂版であるが、前作のほうが圧倒的にゲスく私は大好きだ。
余談だが、過去作のほうはTVにて林修先生が「人生で一番読んだ本」として紹介したところ、
Amazonでの値段が2万円ほどに値上がりした。現在は1000円以下になっている(私は3000円で購入した)ので、
これは購入するしかない。
東京いい店やれる店『ホイチョイ・プロダクションズ』(1994年)
http://amzn.to/2iAuOWd