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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】馳 浩の視点で紡ぐ古典と現代の対話『快刀乱筆』

こんにちはみなさん。今回は、馳 浩さんのエッセイ集『快刀乱筆』についての感想を書きたいと思います。

この本を手に取ったきっかけは二つ。一つ目は、以前読んだ馳さんの「古典、簡単じゃないか」が非常に面白かったこと。そして二つ目は、馳さんが私の住む石川県の知事であること。この二つの理由から、彼の別の著作にどんな視点や考察が織り込まれているのか、非常に興味を持ちました。

「快刀乱筆」では、古典の一節と現代の出来事や人物を組み合わせて考察するエッセイが収録されています。柿本人麻呂の和歌をテーマに「吉野川常滑」を「総理のイス」に置き換え、1996年当時の村山富市さんの心情になぞらえるなど、馳さんの独特の視点が随所に見られます。

彼の筆致は鋭く、時にユーモラス。古典の深い知識と現代社会への鋭い観察眼が融合された文章は、読む者を引き込む力があります。

総じて、「快刀乱筆」は古典と現代を巧みに結びつける馳さんの独特の視点が光る一冊。読書好きの方はもちろん、20世紀末当時の社会に興味のある方にもおすすめの一冊です。