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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】食が織りなす未来、日本の再生への美食経済圏構想 『ニッポン美食立国論』

「ニッポン美食立国論」は柏原光太郎によって書かれた本で、日本全国に「美食経済圏」を構築するという考え方を提案しています。著者は食に焦点を当てることで観光が活性化し、それが地方、そして日本全体の再生につながると主張しています。本書では、大軽井沢経済圏、北陸オーベルジュ構想、瀬戸内ラグジュアリーツーリズムなどの概念を取り上げ、価値ある旅に大金を惜しまない富裕層をターゲットにした観光ビジネスについて語っています。

本書では、食が日本を救う最後の資源であると述べています。東京には世界中の美味しい料理を楽しめるレストランがあり、地方には素晴らしい食材と食文化が存在します。日本は30年以上も賃金が上がらず、かつては格下と見なされていたアジア諸国に多面的に抜かれてしまったとされていますが、日本には世界で右に出るものがない素晴らしい資源、「食」があるのです。

そして「フーディー」がキーワードとして紹介されています。「フーディー」は美食家を指す言葉で、美味しい食事を求めて世界中を旅する人々のことを指します。これらの人々は、従来の食通とは一線を画し、美食が金を生むようになった現代で、「フーディー」は食文化興隆の鍵を握る存在とされています。そして現在、「フーディー」たちの視線は日本に向けられています。

また、本書はコロナ後の時代、特にインバウンド需要に焦点を当てています。地方自治体の観光課や飲食関連企業の企画担当者、レジャー動向をウォッチするマーケッターにとっては、必読の書であると述べています​。