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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】吉田松陰最期の書『留魂録』

松下村塾を主宰した吉田松陰は一日半でこのわずか五千数百字の文章を書いて翌日処刑されました。『留魂録』というタイトルではありますが、位置づけとしては本人の遺書であり、これを読んだ高杉晋作は倒幕を決意したというまさに歴史を変えた名著です。

倒幕を目的に活動してきたが、目的を達せず道半ばで散ることになる無念さも書かれてますが、それ以上に最期まで自分の考えを曲げず、師であり続けた姿勢や生徒を思う気持ちに溢れた文書で、人生を全うした潔さも感じる名著です。

その中に松下村塾の人をやる気にさせ教育術が書かれており、
①隠れた才能を発掘し、長所を伸ばすようにする
②頑張ったら褒めてやる気を出さす
③失敗しても次につながるアドバイスをする
④個性を大切にし、本人に合わせた教材と教育
⑤ライバルを設定し、互いに切磋琢磨させる

現代でも通じる個性を大事にする教育のようですが、あえて⑤を入れることで、より教育レベルを上げているように感じました。まさに吉田松陰の魂が入った歴史を変えた名著ですので、是非読んでみてください。

著者 :城島明彦
出版社:致知出版社
出版日:2014年9月25日