HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】10年前に現在の仕事環境と将来の課題を的確に描いた名著『ワーク・シフト─孤独と貧困から自由になる働き方の未来図<2025>』,

 

コロナの影響かもしれませんが、2022年現在テレワークやオンライン会議はもはや日常になっている。そんな日常を10年前に想像した人は一体何人いるだろうか?この本は10年前発行とは思えないほど現在の働き方を明確に予言した良本である。

さらに凄いところは、予言した環境における課題を「孤独」と「貧困」とはっきりと定義し、そのようにならずに生きていくポイントを以下大きく分けて3つ提案されており、どれも核心を突いている所です。

①1つの事を極める人が優遇される時代が来る、何かを極めるには最低10000時間必要である。しかし便利すぎるうえにこまめに時間を取られる今までの管理職(=ジェネラリスト)は淘汰され、時間をこまめに取られる事で何かを極める10000時間が取れなくなる。

②仕事含めて損得勘定の無い気の合う仲間やコミュニティを作っておくこと。1つの職場に凝り固まった意識がほぐれ、こういったコミュニティから新しいものが生まれてくる。

③消費主義(モノ至上主義・競争など)からの脱却をすること。これは私の大好きなミニマリスト思考です。

この3点もまさに核心をついており、著者の言う孤独と貧困から自由になる働き方の未来であると私は理解しました。10年前に書かれた本という事を頭に入れて読んで頂きたい、驚くほどこの本の通りになっているので、怖いくらい面白いです。

リンダ グラットン(著),池村千秋(翻訳)
プレジデント社
2012年