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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】高く売る時代がやってきた?!『ネクストカンパニー 新しい時代の経営と働き方 ーー 情報・価値観の差が利潤になる』

 

「安かろう悪かろう」でもなく、「安くでも高品質」でもなく、「高く売る」時代がやってきた!いわゆるブランディングの時代なのだろうか?否、違った!価値観の差であった。では価値観の差ってどうやって見つけるの?この答えがこの著書の中にあった!

まず社会のニーズを見つけ、ウォンツを引き出す必要がある。自分が望むものが目の前にあったらどう思うだろうか?そう、高くても入手しようとするのである。これが高くても売れるメカニズムなのである。その根底にあるのは情報力である。著書の中で述べられているのは「想定外の人が想定外の使い方をしている情報」であった。例えば、電動自転車を考えてほしい。当初は高齢者向けに作られたものであったが、現在は子どもをのせる自転車として使われている姿を見る機会の方が多いのではないだろうか。この情報に気が付くことにより、企業は爆発的に売り上げを伸ばすこととなったのである。情報収集力と価値観の差の組み合わせによって、新たなウォンツを引き出すことができた例である。

またクリエイティブな発見に対する対面の重要性にも述べられている。コロナ禍の中でリモートワークが推奨されているこの時世の中であえての対面での会話である。やはりここは人間がソーシャルな生き物でありいかにノンバーバルコミュニケーションを活用しているかである。ここをおそろかにすると、忌憚ない快活な意見交換が成立しないのだそう。

ただ仕事を楽にするデジタル化はすでに終わった。これからは情報をいかに集め、その中で有益な情報を見つけ出し、価値観の差を見出していくのか、そういう時代に入った。その情報源は常に人である。情報を扱っていても、その源にあるのは人であることを忘れてはいけない。そんなことも教えてくれる著書であった。必読!