HIU公式書評Blog

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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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【書評】とりあえず、ちょっとやろうぜ! 『なぜ、あなたの仕事は終わらないのか スピードは最強の武器である』

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ビル・ゲイツの前でプレゼンを行い、Windows95を世に送り出した著者の実体験を基に時間の大切さ、スピードの大切さを説いている。
”時間を制する者は、世界を制す”
”一度立ち止まって、時間の使い方に徹底的に向き合う”

何で仕事が終わらないんだ。期限内に終わらせるのさえ一苦労だし、仕事の途中に違う仕事が入ってきて、ますます収拾がつかなくなる。皆さんも一度は経験したことがあるだろう。私もそんな時にこの本を手に取った。本書は、最初に「終わらない仕事」はそもそもどういう原因があるから終わらないのかについて示し、そうならないような仕事との向き合い方、時間の使い方を解説している。安請け合いするな、全部でなくても少し取りかかってメドをつける、期限までの見積もりをする。どれも言われてみればそうだねと思えることではあるのだが、より深く理解して行動するためにも本書で客観的に自分の時間の使い方を振り返ることが大事だ。

“すべての仕事は、必ずやり直しになる”
著者は、作成したプログラムがうまく動作しないということを幾度となく経験してきた。また、現代のスマホのアプリがアップデートを繰り返す理由についても述べている。完璧なものは作れない、作成時点では良いと思っていても振り返れば不十分なところが必ず出てくる、だからやりながら改良を重ねていくしかない、それを前提として考えていくべきなのだと。こういったことは著者のようなIT業界に限らず、私にもあるし、皆さんにもあると思う。気合入れて取り組んでいたプロジェクトのウケが悪いことや、作り込んでいた資料がほとんど見向きもされない経験など。ついつい時間をかけて素晴らしいものを完成させようという気になってしまうけれど、必ずやり直しになるのだから、難しく考えずに勢いよく取り組んでしまおう!

著者は1960年北海道生まれ。高校時代からパソコン系雑誌の記事執筆やソフトウェアの開発に携わっていた。米国マイクロソフト本社の勤務時にはWindows95の基本設計を担当していた。著者は60歳であるが、若い人が読んでも十分に共感、納得できる要素が詰まっている。

“時間を制する者は、世界を制す“
最初に、もくじを見た時は何て大げさな言葉をと思っていた。しかし読み進めていくうちに、著者のキャリアや経験を基にした解説が腑に落ち、その言葉が大げさでも何でもないことに気づいた。ぜひ一度自分の時間の使い方と向き合って、世界を制してみよう!