主人公は戦国武将の古田織部。戦国と聞くと、合戦を想像するかもしれないが、本書は茶器を通じて武人たちを見る茶人の歴史マンガである。
茶器を通じて武人たちを見るとは、「明智光秀は信長様から貰った名物を使わなかった!これには謀反の意がある!」といった具合である。
千利休は、一切の無駄を削ぎ落とした美しさ「侘び」。一方、信長は絢爛豪華!相容れぬ価値観に、利休は秀吉に暗殺を唆すという設定である。
本編に目次は無い。「侘び」において目次は余分なのである。
ひょうげたシーンも多いが、文化的視座は高い。時折見せる、ど迫力な描写も豪快でかっこいい!