『なぜ倒産 23社の破綻に学ぶ失敗の法則』
私たちは、成功の法則というものを学ぶ。皆が成功したい。だがら、成功の法則を学ぶ。だが、それは誰かが作り出した後付けであり、法則なんかではない。成功に法則するものなんかなく、人によって成功の法則の定義は違う。では、何を学べばいいか?失敗の法則だ。
失敗の法則とは、大体が決まっている。大体過信であったり、思い込みをしていたりする。失敗の法則を学んでいれば何が得られるか。それは、事前に懸念材料となるものを潰しておけるのだ。
事前に潰しておけば、リスクを最小限に抑えることが可能だ。そうすれば、その中で最適なプランをたてることができる。
多くの人は、成功者の成功ルートを真似て、自分の失敗の原因と比較する。だが、先程も言ったが、成功者の成功ルートとは基本的に後付けであるから、ものにするのは難しい。だからこそ、自分の失敗と企業の失敗を比較しよう。そうすれば、「これは〇〇企業の過信と同じだな」と対策をとれるのだ。
自分の失敗であれば重く受け止めてしまう。目の前が真っ白になる。だが、他人の失敗であれば、反面教師として、学ぶことができる。
取り分け、日本人は成功の歴史ばかり学んできた。誰々が勝ったとか、覇権争いでこいつが勝利したとかが多い。だが学ぶべきは、なぜこの武将は負けたのか。なぜ、日本は戦争に負けたのかというところを、学ぶ必要があるのだ。
この倒産の本は、企業が無謀な投資、身の丈に合わない設備投資、過信による人材育成の失敗など、様々な角度から失敗を分析している。
財務的な問題から、心理的なバイアスまで23の例は、あなたに失敗の回避の仕方と、乗り越え方を教えてくれるだろう。
孫子は言った。
「勝つことよりも、負けないことが大事だ。」
あなたは勝つことだけにこだわり過ぎてないだろうか?勝つことだけを考えすぎると、足元をすくわれるかもしれない。そうなりたくなければ、人の振り見て我が振り直そう。