この本とは、たまたま都内のおしゃれな雑貨屋さんで出会った。ワイングラスコーナーを眺めていたら、その間にさりげなく数冊のワイン本が立て掛けられており、その中の一冊だったのだ。
手に取ってみると大きくて、ずっしりと重たい。開いてみたら思わず「わぁ!」と小さく叫んでしまう。このボリュームなのに、全てがイラストで構成されていて、見た瞬間に感動してしまったのだ。
また何といっても内容がおもしろい。ワインに関する「A to Z」の全てが網羅されており、一般的なワイン本にはなかなか出てこないような類のトピックも多い。
例えば洋服についてしまったときのシミ抜き方法とか、「うーん、このワインは実に肉付きのいい太ももをしている!」と表現されたときの”太もも”ってどんな太ももだろうかと、5パターンの太もものイラストと共に「ブルゴーニュのピノの赤ワインはこれだね」みたいノリである、たのしい♪
「ぶどうの果粒から品種まで」のページでは、その品種がどんな原材料で構成されているかが一目瞭然だ。例えばシャルドネなら、レモン・ライム・リンゴ・アーモンド・洋ナシなどが全てイラストで表現されているので、文字で説明されるラベルや店頭POPより、明らかに頭に入ってきやすいのだ。
まだ全てを読み切れていないが、ゆったり過ごせる時間に少しずつ読みたい。収穫期や醸造方法のページも興味深いし、個人的には「世界のワイン産地」ページや「料理とワインの組み合わせ」ページがお気に入り。(残ったワインをどんな料理にするかページも含めてね)
どっからどうみてもエグゼクティブ向けのワイン本ではなく、ふつうの人が日常気楽にワインを楽しめるよう、敷居を下げてくれる一冊だ。しかしながら内容は申し分なく素晴らしいため、グルメ通もワイン好きも「こんな本が欲しかった!」という人は多いのでは?
実はわたし、それほどアルコールを飲めるタイプではないのだが、この本のお陰で間違いなくワイン好きに近づいた。少しでも関心があれば是非、一家に一冊ご常備を♪