- 人生、ビジネス、成功。
すべてには、常に3つの入り口が用意されている。
ファーストドア:
正面入り口だ。長い行列が弧を描いて続き、入れるかどうか気をもみながら、99%の人がそこに並ぶ。
セカンドドア:
VIP専用入り口だ。億万長者、セレブ、名家に生まれた人だけが利用できる。
そしてサードドア:
いつだってそこにあるのに誰も教えてくれない「抜け道」-
本書はそんな「サードドア」をこじ開け、
あるミッションを掲げ奮闘した18歳の大学生の試行錯誤の物語だ。
この本の面白い点は2つある。
1つが、様々な著名人が名言を連発してくるところ。
ビル・ゲイツ、ジェシカ・アルバ、クインシー・ジョーンズ、ラリー・キング…だれもが知っている名前がずらりと並び、物語の中に普通に登場し、それぞれの美学を語っている。
中でも私が素敵だなと思ったのが
(運について)
「バスみたいなものさ。1台逃しても必ず次のバスが来る。でも準備しておかないと、飛び乗ることはできない」
というセリフ。
運は実は万人に平等にやってきているのに、あの人は運がいいな~と周囲から思われる人がいる。
その違いはなにか?
その答えがこのセリフに書かれている。そう、準備の有無だ。
本の中でも著者が準備を重ねて運をつかむ様子が書かれており、ミッションに対して具体的にどんな準備をしたらいいのかが分かりやすく解説されているのがよい。
このような名ゼリフと具体的な行動が常にセットで描かれているため腹落ちしやすく、この本を読んだらきっと、お気に入りのセリフが見つかり、それがあなたの美学の1つになっていくと思う。
2つ目が、著者のミッションへの情熱の変遷が見られるところ。
失敗して落ち込んだ姿や、すこしいいことがあって調子に乗っている姿、すべてにおそらく自分の過去と重なるところが1つはあると思う。
そんな彼の人生の浮き沈みの激しい体験を見せられると、きっと誰もが自分の人生にももっと夢中でありたい、もっと没頭したい、と思うはずだ。
これは物語でありながら、人の背中を確実に押す。そんなところが素敵である。
この本は、なんだか最近楽しいことがないなあ、と人生に退屈している人たちにお勧めできる。
きっと自分が好きな美学に出会い、そして何かに踏み出すきっかけをもらえると思う。
これを読んだら何か動かずにはいられなくなる。
本書の中にでてきた言葉を借りるならば、
「何がしたいのか、なんて問いはあいまい過ぎて、やるべきことや意味ある答えなんて見つけられない。そんな問いは忘れてしまえ。」
「幸福の反対は退屈で決まりだと思う。興奮こそ、まさに僕らが懸命に追い求めるべきものである。」
「とにかく動け」
- 作者: アレックスバナヤン
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2019/08/16
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