東大で勉強したお二人が、学校では学ばなかった教え「ムショの教え」について対談形式で語られている。
刑務所ライフは、とても辛いものだろうと誰でも想像はつくが、実際のところ刑務所ごとに様々な違いがあるようだ。中でも、グルメなお二人にとって欠かせない食事について、多く語られている。
刑務所の食事とは、全国統一で学校給食のようなものだと勝手に想像していたが、
お正月はおせち料理、お雑煮
年末年始は、テレビ三昧で「特食」と呼ばれるオヤツつき
土曜の丑の日は、うなぎ
クリスマスには、ケーキ
一ヶ月に一回はビーフストロガノフ系
年中行事を、忘れないための配慮とも思える食事がでるところもあれば、
「健康のために塩分を減らした」という
白湯のような味噌汁
ブルーベリーが一粒のった薄く、倒れるケーキ
古古米を使ったようなご飯
食事は、自由が制限されている中での最大の楽しみであるだけに、どこの刑務所に入るかで、明暗を分けるようだ。
刑務所に入ることにより、人生は大きく変わってしまったが、
「人間万事塞翁が馬」、
「刑務所に入って良かったと思っている」
と語れるお二人は、やはり真のエリートに違いない。
刑務所内で学んだ人生の表と裏、人生を強く自由に生きる極意が学べる一冊だ。