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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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粋な人がモテる『京都の流儀』著者 徳力 龍之介(木楽舎、2011/4/1)

芸舞妓衆が芸を磨き、粋な旦那衆が行き交う。そんな古より語り継がれて来た街それが花街。本書は花街界通の著者がANA機内誌のために書いた連載を再編集したものである。

花街は、非常に粋を大切にする。例えば、お茶屋にやって来たとする。店に入ると靴を脱がなくてはならない。時間をかけて脱いで、靴を丁寧に揃えて入る。これは粋ではない。粋な男ならサッと脱いで、そのまま店に入るべきだ。だって花街には遊びに来てるのだから。また、粋に遊ぶには作法も必要だ。善の上には盃洗がある。盃を返すときはこれで洗うのだがこれもサッと洗えると粋。まぁ、遊びに来ているのだから緊張するのも粋ではない。芸妓さんに教えて貰えばいい。

ところでお茶屋とは何を指すのか。お茶屋とはいわゆるコンシェルジュである。口座を持つことができれば、迎えの車、料理屋の予約、二次会、車、ホテルの予約、さらには芝居の予約、船に乗って月見をしたいと言えばその手配してくれる。お土産を手配し、請求は後で全てしてくれる。これがお茶屋である。

さて、そんなお茶屋でモテる人はどんな人間か。金持ちはまずモテないお茶屋には金持ちがよく来るからだ。音楽家、芸術家、研究者、作家は非日常を与えてくれると言う意味でモテる。しかし、最もモテるのは粋な人間だ。花街の人々はとにかくの粋を大切にする。

本書では他にも花街に関する知識が分かりやすくまとまっている。仕込みさん、見習いさん、舞妓さん、芸妓さんとは?。かんざしのこだわり。花街の正月とは。

世界中で日本の遊びが注目されている今。本書で日本の伝統の遊びについて学んでみてはいかがだろうか。

https://goo.gl/XWkctz