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堀江貴文イノベーション大学校(通称HIU)公式の書評ブログです。様々なHIUメンバーの書評を毎日更新中。

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なぜ書評を書いた方がいいのか『知識創造企業』 著者 野中 郁次郎 竹中 弘高 (東洋経済、1996/03/21)

本書は世界的にも著名な経営学者である野中先生の処女作で、松下電器をはじめとする日本企業が、なぜ世界的な大企業になれたのかを考察した経営学書である。

本書のメッセージは1文に集約できる。

「あなたは、自転車の乗り方を説明することができますか?」

何を言いたいかというと、下記の2点だ。
・世の中には言語化することが難しいこと(知識、ノウハウ)がある。
・そのこと(知識、ノウハウ)を共有することができれば、それはその組織のおいての競争優位性になる。

野中先生は、日本企業の研究を通して、場や空気を重要にしている日本企業独特の強みを言語化したのである。

この言語化というプロセスは、知識を2つに分類し、さらに4つのパターンにより、詳細に説明することができる。

まず、知識は、言語化されている形式知と、言語化されていない暗黙知が存在する。

その上で知識変換のプロセスとして、
暗黙知から形式知に変換する「表出化」、
異なる形式知同士を繋げより高度な知識に変換する「連結化」、
形式知を自分の懐に落とし納得し使える知識へと変換する「内面化」、
場や空気で暗黙知を共有する「共同化」があるという。

野中先生は、このサイクルをグルングルン回すことによって日本企業はジャパンアズナンバーワンと呼ばれるまでになったのだと説明した。

さて、話は変わるが、書評を書くとは正に上記に記載した暗黙知から形式知に変換する「表出化」のプロセスだと思うのだ。

本を読む理由は様々だとは思うが、面白い本を読みたいと思うのはみんな共通の思いであろう。
なので、本を読みただ「面白かった」とするのではなく、「なぜ面白かったのか」「具体的に何が面白かったのか」を言語化すること(書評を書くこと)で面白い本を見つけ読む嗅覚が身につく。
また、しっかりと言語化することにより頭を使い、その分だけ本を読んで得るものが大きくなる。
言語化すること、アウトプットすること、書評を書くことは、ちゃんとした経営学の理論においても重要であるとされているのである。

本書には「知」に関する考察、組織への考察、実際の事例の研究が詳細に記載されている。
是非、手に取り至極の経営学書を堪能して頂きたい。